宋と中央ユーラシア

宋と中央ユーラシア

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  • サイズ B6判/ページ数 478p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784124034073
  • NDC分類 209
  • Cコード C1320

目次

第1部 宋と高麗(揺れ動く東アジア;新時代の幕開け;王安石改革へのまなざし;花開く都市社会;新たな大地で―北宋から南宋へ;周辺諸国の変動と中国文明の変容)
第2部 中央ユーラシアのエネルギー(中央ユーラシアの人びと;テュルク‐ウイグルの社会;モンゴル高原の内外;モンゴルの足音とともに;現代からの視点)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

崩紫サロメ

20
前半は宋代を歴史の転換期にたった時代、システム化の時代として描き直す。吉川幸次郎が唐宋の文化の担い手について、唐代は高雅な貴族であるがゆえに俗をてらい、宋代の士大夫は俗からの出身であるがゆえに高雅を衒ったという視点を継承し、高い宮廷文化と民衆文化を融合させた。後半はウイグル史家が仏教国である天山ウイグル王国の史料から遼・金・元までの時代を扱う。史料を読むことの面白さ、また「民族」を現代的な枠組みで捉えてしまうことの問題性、そしてこの時代をみることが現代中国の「民族」を映し出す鏡となることを指摘する2021/12/08

17
前半は宋の政治と文化が、後半は中国北方・西方で興亡した非漢民族国家の歴史が語られる。宋に関しては政治・文化・宗教がバランス良く丁寧に解説されている。趙匡胤や抗金の名将たちの逸話にほとんど触れられなかったのは残念だが、この辺りを掘り下げすぎると小説的な内容になってしまうので仕方がないのだろう。非漢民族国家に関しては細部より概観を見渡すのを主眼にしているように感じた。契丹・女真・ウイグル・タングートはそれぞれ独自の文字を開発したのに匈奴や突厥がそうしなかったのはなぜか。単純に文明の進み具合の問題だろうか。 2015/06/08

ピオリーヌ

12
第一部。宋と高麗と題されるが、うち五章は宋、一章が高麗と宋中心の内容。王安石改革については一章が割かれ、旧法党と新法党では熱い論争が繰り広げられたが、終いには論のための論に落ちていったとされる。南宋期では農村の生活は確実に向上し、識字率も向上し人口増加に繋がったようだ。火薬・印刷術・羅針盤等の、宋代の世界に先駆けた科学技術については、先進的な製鉄技術を持ちながらも精度と有効な使用には疑問が残り、青竜刀の粗末さ、権力を誇示する為の鉄人像等、旧思想による無駄な消費がうかがえると批判的。2022/08/18

sine_wave

11
「宋と中央ユーラシア」の歴史であるが、宋と南宋についてはかなりわかりやすい。しかし中央ユーラシアについては、元の前なので変幻しているという印象。従来中国の周りで時々攻めてくるという思いしかなかったが、その文化は、文字を持っていたりと、かなり高いものがあったようだ。2021/05/27

訪問者

4
これまであまり知らなかった宋時代中国の歴史、全くの未知だった中央ユーラシアの歴史を知ることが出来たのは喜ばしいことである。2021/11/10

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