内容説明
国が、君主が、権臣貴人たちが、陰媒をめぐらし、権力と利を求めて右往左往するなかで、人はいかにふるまうか―。秦・晋・楚・斉の四大国が覇権を競っていた中国の春秋時代、斉の国で軍事の才を発揮した晏弱将軍と、その息子でのちに名宰相として斉の黄金時代を築いた晏嬰父子の見事な生き方を、激動と変転の歴史の中に描く長篇1700枚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
目黒乱
7
中国の春秋時代に斉の国で活躍した晏弱・晏嬰父子の活躍をえがいた作品。上巻では父親の晏弱の活躍をえがく。知力にすぐれ,勇気があり,情に厚い晏弱という男に惚れる男が続出。そんな話です。2020/01/05
CherryBlue
5
晏弱の常人の想像できない発想力を物語の中で見せつけられる。こういう人が身近にいると自分が本当に物足りなく感じるんだよなぁ。決して理屈だけではなく情も踏まえての決断、行動ができる人。格好良いです。2010/04/08
ひつじ
3
春秋戦国時代。三国志よりも前の時代。斉の晏弱、晏嬰親子の物語。 知を持って斉を導く。死を恐れぬ胆力。深い見通しと戦略。たとえ主であろうと国に尽くすためであればバッサリ物申す。晏弱のイメージは男塾塾長 2019/06/16
酢豚
2
面白い。 時代は遥かに昔ながら、能力の足りない上司や、人が人に惹かれる事など現代にもありがちなシチュエーションで登場人物が多いのに、ぐいぐい引き込まれる。春秋時代の中国に実在した名将の活躍を、当時の文化を通して書かれているのでわかりやすい。 続きが楽しみ。2017/12/19
なちょす
2
登場人物の多さについてけなかったけど、冷静沈着な晏弱の武将っぷりに引きつけられ読了。中に続く。2016/11/15