角川文庫<br> ジョニーは戦場へ行った

角川文庫
ジョニーは戦場へ行った

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042292012
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミッフー

103
何処の本屋にも置いてなく、Amazonで中古を購入👍何と昭和50年発行本、44年前やん💦ページは黄ばみ古本の匂いが、文字も今と比べ小さい😓現在禁句な身体差別用語も満載😫でも内容はとても深く重い❗️戦争により両手足、視覚、聴覚、臭覚、味覚、全てを失ったジョニー。生きる屍と化した彼が頭を枕にに叩きつけ、モールス信号にて意思を伝えようとするも…ラストの50ページは圧巻でした。意思を否定された時、彼はどんな思いだっただろう😢今、世界のリーダーと呼ばれる人達が言う「〇〇ファースト」に懸念覚えた読後です🤔2020/01/22

ペグ

78
1人の若者が徴兵され戻って来た時には一個の肉塊になっていた。機能しているのは脳(精神)のみ。それは生者であり死者でもあった。そんな彼に出来る事はあるのか?主義や思想、宗教を超えて今を生きる私達に突きつけられたジョニーの存在。トランボは幾多の素晴らしい映画の脚本を書いたけど、この小説一作でトランボになった。加川良さんの「教訓1」を読後聴く。2018/04/11

『よ♪』

46
原題は Johnny Got His Gun 。これは Johnny Get Your Gun(ジョニー、銃を手に取れ!)という実際の志願兵募集のキャッチコピーを捩ったもの。文字通り、ジョニーは銃を手に取った。正義の為、国の為。そして──。栄光?勲章?平和?誰に?何処に?後には絶望と隠蔽。~ 君たちが民主主義のために世界の安寧をはかるためだというならば、その言葉を真面目に受け取り、神の力にすがって、そのために努力するだろう──ジョニーより愛を込めて ~ 言うまでもない。自らの手を汚さない者たちへの皮肉だ。2022/11/19

こばまり

43
設定を知るだけで読んだ気になっていた最たる作品。思い掛けないジョニーの主張、そして結末。約80年前の作品に怯む程の閉塞感を覚え動揺する。2017/09/17

シュラフ

30
戦争の不条理を死者は語ることができない。生き残った者だけがその不条理を語ることができる。だが、生き残った若者が気がついてみた時には、両腕両足が切断され、おしになり、つんぼになり、まさに死んだと同じもの。ベットの上の若者は観念の世界を行き来する。戦争に行く前の父や母や友人や恋人の懐かしい思い出。すべてが平凡だったけど幸せだった日々。国家を護るという名目で銃を取ったのだが、個人の生命よりも大切なものなどあるわけがない。国家は国民を精神支配する。それが悲惨な結果となりはじめて我々は毒されていたことに気づく。2016/02/03

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