ブルーバックス
ヒッグス粒子の発見―理論的予測と探究の全記録

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 517p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062577984
  • NDC分類 429.6
  • Cコード C0242

出版社内容情報

この宇宙に質量を与えた「神の粒子」の正体とは? ――素粒子物理学最大のミステリーに迫る科学者たちの熱き探求競争を活写。ヒッグス粒子のすべてがわかる。

ピーター・ヒッグス本人をはじめ、主要科学者たちの証言を多数収録。
英国最優秀科学ジャーナリストが圧倒的ディテールで描ききる迫真のドキュメント。

ヒッグス場はね、夜のあいだに降り積もった雪のようなものなんだよ――。
(CERNを代表する理論物理学者、ジョン・エリス)

はじまりは、6人の物理学者による3編の論文だった。

「質量の起源」を明らかにする標準理論の最後の1ピース=「ヒッグス粒子」は、
いかに予測され、探索されてきたのか?

自らの名を冠されたヒッグスの苦悩、
巨大加速器の予算獲得をめぐる争い、
ライバルを出し抜こうと奔走する者たちの焦りと妬み、
人類史上最大の実験装置を作り上げた科学者たちの苦闘と栄光……。

“とらえがたき怪物”が生み出した、半世紀におよぶ群像劇のすべて。


【著者紹介】
イアン・サンプル
英国紙「ガーディアン」の科学担当記者。二〇〇五年、英国サイエンスライター協会(ABSW)による年間最優秀調査ジャーナリストに選出。ロンドン大学クイーン・メアリーで生物医学の博士号を取得。英国物理学会発行の学術誌の編集に携わった経験ももつ。オックスフォードシャー州出身、ロンドン在住。

第1章 プリンストンへ――その遥かなる道のり
 ヒッグス場に手なずけられた素粒子たち
第2章 原爆の影
 科学者に明日は予見できない
第3章 79行の論文
 南部陽一郎の論文と出会って
第4章 名誉を分け合うべき男たち
 千載一遇のチャンスを逃したヒッグス
第5章 電弱理論の確証を求めて
 CERN内部の争い
第6章 野望と挫折
 ブッシュ‐宮沢会談の裏で――頓挫したSSC
第7章 加速器が放った閃光
 「君はヒッグス粒子を見つけたのかね?」
第8章 「世界の終焉」論争
 素粒子物理学界を揺るがした2通の投書
第9章 “幻影”に翻弄された男たち
 「5σ」の壁
第10章 「発見」前夜
 「神はヒッグス粒子を嫌っている」
第11章 「隠された世界」
 ヒッグスから届いた手紙
最終章 「新しい粒子」に導かれて
 「発見」と「観測」


イアン・サンプル[イアン サンプル]
著・文・その他

上原 昌子[ウエハラ マサコ]
翻訳

内容説明

はじまりは、6人の物理学者による3編の論文だった。「質量の起源」を明らかにする標準理論の最後の1ピース=「ヒッグス粒子」は、いかに予測され、探索されてきたのか?自らの名を冠されたヒッグスの苦悩、巨大加速器の予算獲得をめぐる争い、ライバルを出し抜こうと奔走する者たちの焦りと妬み、人類史上最大の実験装置を作り上げた科学者たちの苦闘と栄光…。英国最優秀科学ジャーナリストが活写する半世紀におよぶ群像劇のすべて。

目次

プリンストンへ―その遙かなる道のり
原爆の影
79行の論文
名誉を分け合うべき男たち
電弱理論の確証を求めて
野望と挫折
加速器が放った閃光
「世界の終焉」論争
“幻影”に翻弄された男たち
「発見」前夜
「隠された世界」
「新しい粒子」に導かれて

著者等紹介

サンプル,イアン[サンプル,イアン][Sample,Ian]
英国紙「ガーディアン」の科学担当記者。2005年、英国サイエンスライター協会(ABSW)による年間最優秀調査ジャーナリストに選出。ロンドン大学クイーン・メアリーで生物医学の博士号を取得。英国物理学会発行の学術誌の編集に携わった経験ももつ。オックスフォードシャー州出身、ロンドン在住

上原昌子[ウエハラマサコ]
翻訳家。群馬大学教育学部(理科専攻)卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

オザマチ

8
素粒子物理学研究のエピソードがまとめられた本。加速器や素粒子について解説する本ではなく、物理学者たちにスポットライトを当てた本であるという点には注意。「ノーベル賞の記事で興味を持ったけど、何をやっているのかまったくイメージがつかないし、莫大な費用をかける必要があるの?」という人は読んでみるといいかもしれない。2014/02/11

那由田 忠

5
 現代素粒子論の研究が巨額の実験施設に支えられていることを改めて思い知らされます。それにしても、ちょっと長すぎるので、後半は流しました。結局ヒッグス粒子が出現するとはどういうことなのか、ヒッグス機構やヒッグス場についての説明が少しあってもいいだろう、というのが一番の不満です。2013/09/08

ぼのまり

4
「質量の起源」を明らかにする標準理論の最後の1ピースである「ヒッグス粒子」について、その存在の予測、探索について記述されたドキュメント。ピーター・ヒッグスはじめ関与する科学者の苦闘ぶりや、加速器の開発ストーリーなど充実の1冊でした。学術的な内容に入る前にバックストーリーとして知っておくと奥行きが拡がるように思います。最先端領域なので、そのまま抜けられなくなっても責任は持てませんが…。2013/07/02

yori

4
★★★★★ いやーーーー面白かった!タメイキ* ヒッグス粒子やヒッグス場が一体何なんなのかは分かりません。質量の無かったものに質量を与える神の粒子!?うーーん、凄そうだがやっぱり分からない。でもこの本はむしろ発見に至るまでの加速器研にまつわる歴史に詳しい。巨大エネルギー加速器を作り運営する事が並大抵な事で内のが分かる。頭脳、情熱、そして数千億というお金。。どれをとっても超級です。ヒッグス粒子がこれから我々にどういう革命を起こして行くのか、それはかつて発見されたばかりの電子がそうであったように、想像を超える2013/06/10

がりがり君

3
ヒッグス粒子の発見という、歴史的快挙を実験屋の目で眺めるとこうなる2016/02/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5635614
  • ご注意事項

最近チェックした商品