歴史文化ライブラリー
子どもたちの近代―学校教育と家庭教育

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  • サイズ B6判/ページ数 183p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642055437
  • NDC分類 372.1
  • Cコード C0320

内容説明

教育の場とされる「学校」や「家庭」は、いずれも近代の産物だった。国家や学校、また家庭で、子どもへのまなざしはいかに変化してきたのか。女性や家族の視点を取り込み近代教育の成立を見直す、新しい教育史入門。

目次

江戸後期の子ども(「いえ」の子ども;村の子ども;幕府の子ども・藩の子ども)
国家の子ども(子ども‐家族‐国家;学制の意味するもの;義務教育の定着)
家庭教育と学校教育(女子教育論における母の発見;明治前半期の家庭教育論;家庭教育論の隆盛)
家庭の子ども(「家」と家庭;子どもへの強い関心)

著者等紹介

小山静子[コヤマシズコ]
1953年熊本市生まれ。1982年京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。立命館大学を経て、現在、京都大学大学院人間・環境学研究科助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星雅人

4
★★★★★ 江戸から明治・大正あたりまで、子どもたちがどのような存在としてあり、どのように教育されてきたかを書いた本。家名・家業・家産が「いえ」として存在し、後継ぎを育てるために父親が教育をした時代から、国家の富強のために学制敷かれ、「教育する母」が生まれ、学校教育を補完する形での家庭教育が生まれ、子どもが「授かるもの」から「作るもの」になり・・・。とても興味深く読ませていただきました。今を照射するために歴史を知ることは必要。歴史が苦手な僕ですが、最近、歴史に向きあわなくちゃいけない気がしてます。2010/11/17

じんぶんのび太

1
江戸期の「いえ」の子どもから近代の「家庭」の子どもへと、子どもに対する価値観の変化を対比的に簡潔にまとめられている。江戸期「いえ」の子どもは、家系の後継として、ムラ共同体の一員として見られた。近代「家庭」の子どもは、「国民」概念のもと、学校と家庭の教育を受ける国家や家の積極的な関心をもたれる存在となる。子どもを中心とする「家」において、教育者としての「母」「母性」、一家団欒な幸せな家庭ホーム、純粋無垢としての子どもが「発見」されていく。そして、それは女は家事•育児のいう近代的な性別役割分業を前提にされる。2020/10/03

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