内容説明
金融ビジネスにとって激動の時代が始まっている。日本版金融ビッグバンの渦中にあって、国内企業が対応に苦慮する一方、金融ハイテクを駆使する外国の金融機関は、日本人が戦後蓄えてきた1200兆円の個人資産に狙いを定めてきている。外国資本を抑えるためにも、この分野への多くの人材の参入が不可欠だ。金融工学の世界的な展開に身近に接し、日本における水準の向上に尽力してきた著者による明晰なパースペクティブ。
目次
第1章 金融工学の時代
第2章 金融工学の系譜
第3章 資産運用理論
第4章 デリバティブ
第5章 割引率と金利変動モデル
第6章 証券化と信用リスク
第7章 最近の話題
補章 金融工学への道のり
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
72
最近はFinTechという言葉でかなり金融業務をITを利用してさらに幅広く拡大していこうという動きが欧米を中心として日本にも伝播してきそうな感じです。金融工学はそれ以前のデリバティブあるいはオプションなどの金融商品のために考えられた手法で今や欧米の銀行やメガバンクでは当然あるべきものとして違和感なく使用されています。私は数式はまるっきり拒否感があるのですが考え方についてはこの本はうまく説明してくれています。最近出ている新書などよりはよほどいいと思います。2015/10/25
ゆうゆう
12
金融工学、工学なのが「すこ~し」理解できた気がする。2021/06/28
takao
2
ふむ2021/07/29
Ryu
2
金融工学の構造を体系的に説明した本。基礎知識がないと、厳しいかもしれません(2年前に一度読んで何が何だかさっぱりでした。)アッキー、二宮先生の紹介はこの本の中にあるよ!気になったり読んでみるとよいかもしれません。2011/09/28
hirooo
2
割合面白く読める本だと思う。金融工学のパイオニアである著者の経験を交えた語り口は読みやすく興味深い。ただし、ブラックショールズ式の導出の箇所などをはじめとした数学的議論をしてる部分はちんぷんかんぷんw数学の部分は別の本で補うとすれば、導入書として読んでもいいかもしれない2008/11/07