内容説明
遊びや職業活動に必要な知識・技能を身につけていくとき、人が必要を超えて上達を望み、理解を深めようとするのはなぜか。日常生活での能動性と有能さを支えるものはなにか。本書は伝統的学習観による「人間怠け者」説をくつがえし、「みずから学ぶ存在」としての人を実証的に描き出して、学び手の心的装置と文化の役割を探求すると同時に、「学習」のもつ暗いイメージを再考し、新しい学習観にもとづく教育のあり方を提言する。
目次
第1章 伝統的な学習観
第2章 現実的必要から学ぶ
第3章 知的好奇心により学ぶ
第4章 ことばや数を学ぶ種としてのヒト
第5章 文化が支える有能さ
第6章 文化のなかの隠れた教育
第7章 参加しつつ学ぶ
第8章 知識があるほど学びやすい
第9章 日常生活のなかで学ぶ知識の限界
第10章 新しい学習観にもとづく教育