出版社内容情報
ローマン喜劇の頂点を示す作品.シェイクスピアの芝居には男装の美女の登場するものがいくつかあるが,ここでもロザリンドという旧公爵の娘を男装させて筋だてをおもしろく運んでいる.限りなく甘美で清純な牧歌的抒情と,みごとな演劇の手法とが融和して,シェイクスピア劇中でも最も気品高く美しい作品である.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
K
11
ロザリンドの器用さが印象的。結末でうまくまとまった感じが読んでてすっきりします。2014/03/25
aki
9
登場人物の、回りくどい喋り方に慣れるまでが大変だったけど面白かった。異性装の文化についてはほとんど知らないけど、400年前から小説に登場してたとは。ロザリンド(オーランドウの想い人)の身長はどのくらいだ、と聞かれた時のオーランドウの答え「ちょうど僕の心臓にぶつかるってところだ。」この言葉、お洒落。言われたいとは思わないけど。慕う人を目の前にしているのに、自分の正体を明かせないロザリンド、辛かっただろうな。この日本語訳も綺麗な言葉で訳されているなと思ったけど、はしがきを読んで、これを原文で読みたくなった。2015/08/21
ぽんくまそ
5
中盤が色々と上滑りしている感があり、軽く書いている割に付き合うのがちとしんどいが、最後は気持ちよくまとめたので読後感が良い。女性が男装して不思議の森にみんなで入れば恋の多元方程式も万事解決という沙翁お得意のやり方である。動画で映画化されたものを見ると相撲の勝ち方が、水滸伝で燕青がエアプレンスピンからのデッドリードライブで任原に勝ったのと同じだった。読んだときはフロントスープレックスを想像したけどね。そして結末は箱型めと逆さ押さえ込み。「嵐」などでは悪がボコられるがここでは?全ては作者のお気に召すまま。2022/07/17
沙織
5
読書会に参加するために初のシェイクスピア。シナリオの文体が慣れなかったけど個性的なキャラクターの会話は楽しめた。ガールズトークはいつの時代も変わらないものなんですね。2018/09/19
ゆゆ
4
4大悲劇を読んだ後だったから、 喜劇が映えた‼ たくさんの恋が一気に成就すると 気持ちがいいですね^^*2019/07/12