本書は急激に発展を遂げるロボティクス分野の最先端の知見をまとめたハンドブックの第2版です。ロボティクスは未開拓の領域にまで達し、精力的に新分野への挑戦を担っています。新世代のロボットは、コミュニケーションしたり調べたり、人間と共に働いたりすることで、ますます人々やその生活と触れ合うようになっています。ロボットが人間にとって実用的であると見込まれるのは、半世紀に渡るロボット研究の成果が、ロボティクスを現代科学の一分野として確立した結果です。ロボティクス分野がここ10年で活発に拡大し、大きな発展を遂げたことは、このハンドブックの第2版が刊行される大きな原動力となりました。
本ハンドブックの初版はロボティクス関連の書籍の中で高く評価され、米国出版社協会により自然科学・数学における優秀性に対するPROSE賞や工学技術に対する協会賞が付与されています。

この第2版は国際的に著名な2人の研究者によって監修され、7つのパートの編集者と200人以上の執筆者によって執筆されており、ロボティクスの専門家やこの分野に新しく触れる人、また関連分野の学者にとって、信頼できるリファレンスであり続けています。本書の内容は、以下の4つを目的として改訂が加えられました。それはロボティクスの基礎的内容の拡充、様々なタイプのロボットシステムの設計に関する指針の提供、生活環境で利用されているロボットの扱いについての増補、そして先進的なロボティクスの応用に関する記述の充実です。また、15の新たな章が新しいトピックに対して設けられ、若い世代の著者らが編集チームに加わることで大きな改訂が成し遂げられました。
さらに第2版では、700以上の映像を含む豊富なマルチメディア資料を加えており、本書の内容の重要な理解の助けとなっています。