内容説明
若い国アメリカにも、開拓時代から愛され語りつがれてきた昔話・伝説・怪談・ほら話などが数多くある。それらは合理的精神や実利主義と言ったオモテの顔に隠された、アメリカの素顔を見せてくれる。たとえば、表題の「巨人ポール・バニヤン」は木こりの神様ともいうべき存在で、マッチョなアメリカ男のイメージをこれでもかというほどオーバーに描いた楽しい伝説。全54話収録の文庫オリジナル。
目次
都市伝説
不可解なこと
熊、狼、栗鼠など
ユーモアとトール・テール
狩猟と釣り
アメリカの英雄たち
巨人ポール・バニヤン
著者等紹介
クロウ,ベン C.[Clough,Ben C.]
(1888年-?)マサチューセッツ州生まれ。ハーバード大学で博士号取得。ブラウン大学でギリシャ語、ラテン語を教えるかたわら、口承によるアメリカの伝説やほら話に強くひかれ、収集をおこなう
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
王天上
3
アメリカの都市伝説やほら話を集めた一冊。都市伝説がちょっとしかなくて残念。昔「消えたヒッチハイカー」とか「チョーキング・ドーベルマン」とかいう本が出ていたので、そっちも読んでみようかな。2012/07/24
翔平
0
読んでも読んでも頭を素通りする おそらく英語の文章への理解力が自分にないから2022/09/28
ヒカル
0
都市伝説やほら話や英雄の話が面白かった。万人受けしそうな話はハリウッド映画と根っこで繋がっていたりするのかしら、なんて思ったりした。2019/10/19
bittersweet symphony
0
ブラウン大学のギリシャ語・ラテン語教授だったベン・C.クロウ(1888-?)が1947年に編んだアメリカのトールテイル(ほらばなし)や都市伝説をまとめた作品の抄訳版。旧世界から持ち込まれた話あり、黒人が持ち込んだ話ありでバラエティに富んでいます(他愛ない都市伝説などもありますが)。後半で扱われているジョニー・アップルシードやポール・バニヤンなどフォークロアの主人公についてはもっと詳しく知りたいところ。アメリカのプラグマティックな部分はこういう下世話で迷信的な土壌があればこそという編訳者解説に賛同。2006/02/26