文明としての江戸システム

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  • サイズ B6判/ページ数 338p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062689199
  • NDC分類 210.1
  • Cコード C0321

内容説明

豊かな自然に依存した徳川文明は、国際的には“近代世界システム”と“冊封体制”に対抗して“日本型華夷秩序”を形成し、国内では幕藩体制のもと、各領国が拡大する市場経済により統合されていた。発達した貨幣制度、独自の“物産複合”、プロト工業化による地方の発展、人口抑制―環境調和的な近世日本のあり方に、成熟した脱近代社会へのヒントを探る。

目次

第1章 日本文明史における近世
第2章 江戸時代の村に生きた人々
第3章 人口にみる江戸システム
第4章 人間を取り巻く環境
第5章 産業発展と生活革命
第6章 生活を支えた経済システム
第7章 生活としての徳川文明
エピローグ 徳川文明の成熟

著者等紹介

鬼頭宏[キトウヒロシ]
1947年生まれ。慶応義塾大学大学院経済学研究科博士課程満期退学。現在、上智大学経済学部教授。専門は日本経済史・歴史人口学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

日の光と暁の藍

6
日本の江戸時代を一つの文明が存在した時代と捉え、江戸システムと著者は名付ける。本書の内容はこれでもかと言う程に多岐に渡る。人口増加により、開発が進む。それにより生活空間の拡大が生じる。その一方で過度な森林伐採によってはげ山が出来、その結果土砂流出による洪水が頻発化する。最後には植林が説かれる。これも自己完結した一つのシステムである。本書の中で一番興味を惹かれたのは、日本のアダム・スミスと紹介された三浦梅園による著作『価原』(1773年)である。彼は、貨幣と価格の関係、豊凶と賃金の関係を明らかにしている。2018/06/25

たまゆり

1
江戸時代の人口を中心に環境、産業、市場、生活について詳しく書かれている。人口が増えれば、新田の開発で森林を伐採する。環境保護、災害防止で幕府が植林をするよう法令を出していたことのに感心。江戸の町をきれいに保つ環境整備も行われていて、江戸の人々を見習わなくてはいけないと思う。2014/02/15

catalyst

0
人口から見た江戸時代。停滞期と維新への準備2008/12/13

いちはじめ

0
歴史人口学の見地からみた江戸時代。切り口は面白いと思った2002/06/12

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