内容説明
酸素も持たずたった一人で世界の8千メートル級の山を登りつくしたメスナー、古代ケルトの魂を美しい歌声にのせて甦らせたアイルランドの歌手エンヤ、世界的な女優でありながら自身の超自然的体験を著したシャーリー・マックレーン…。地球の各地に、超人的な活躍をしている人々がいる。彼らに共通するのは「からだ」に感謝する「こころ」。映画『地球交響曲(ガイアシンフォニー)』の監督が、彼らをはじめ、象やオルカ、杉の巨木など、さまざまな出会いと交流のなかでえた想いを、生と死、心とからだ、性、そして一人一人のもつ可能性を、しなやかな感想で綴る。「地球のいのち」を奏でるエッセイ集。
目次
地球交響曲(ガイアシンフォニー)のエチュード
宇宙の魂
生命のシンフォニー
オープン・ユア・マインド
魂に寄り添う旅
カーラチャクラへの旅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
greenish 🌿
10
夢は目の前の現実の中にある。目にみえない世界は目にみえる世界の中にある。私たちはどこから来てどこへ向かおうとしているのだろう。映画『地球交響曲』の竜村仁監督が綴るエッセイ集 ---トマトと話ができる植物学者・野澤重雄、アフリカゾウと対話する活動家・ダフニー、ケルトの魂を歌声に乗せる歌手・エンヤ、酸素を持たず8000m級の山を登りつくしたメスナー・・・などとの出会い・交流から、人が己の内なる声を聴き、また地球のあらゆるものと対話することで得られる、心の豊かさ・生きる力を教えてくれる本。単行本で読了。
きんちゃん
3
印象に残る話、エピソードがいっぱいだ。アフリカ象のエレナと人間の女性の交流の話。ブッシュマンと狩りの話。インディアンと木の話。イルカが私達に伝えたいこと。などなど。この本には優しさと不思議な話があふれている。もっともっと人間は謙虚に、そして全てのものに優しくならないといけないのではないだろか。もっともっと耳を澄まし、木々や草花、石ころに至るまで、その声を聞き、つながりを感じ、感謝していかなければならないな。そんな風に感じた。2013/08/27
Hiroyuki Nakajima
2
脳の働きは記憶の集積場所ではなく、記憶そのものは肉体を離れたどこかの虚空に無限に蓄積されており、脳はその記憶にアクセスするための、いわば受信機のようなものだ と言う考え方、感動しました! 学びとは記憶を詰め込む作業では無く、記憶を引き出して行く作業なのかも知れません 体現するのはそう簡単では無いですが…2009/10/26
makio37
1
紹介されている人々も皆それぞれ興味深いが、豊か過ぎる感受性と想像力で彼らとの縁を繋いでいく著者の言葉がいい。<"私"は"我々"であり、すべての自然とひとつながり><人間は宇宙の大きな生命力の通り道><煩悩を否定せず全方位に向かって全面解放し何事にもこだわらない><脳は虚空に無限に蓄積された"記憶"にアクセスするため受信機><人間はすべての営みに全身全霊をかけて取り組みその結果にとらわれない時、真に幸せになれる>「スピ系」などとレッテルを貼らずに素直に読めば、心に沁みる言葉がいくつも詰まっている。2014/03/15