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言語と行為~いかにして言葉でものごとを行うか~(講談社学術文庫 2505)

J. L・オースティン  著

飯野 勝己  翻訳
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価格 \1,298(税込)         

発行年月 2019年01月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 307p
大きさ 15cm
ジャンル 和書/人文科学/哲学/言語哲学
ISBN 9784065143131
商品コード 1029161176
NDC分類 801.01
基本件名 言語哲学
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2019年02月4週
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1029161176

著者紹介

J. L・オースティン(著者):1911-60年。イギリスの哲学者。後世に多大な影響を与えた「言語行為論」の創始者。主な著書に、本書のほか、『オースティン哲学論文集』、『知覚の言語』など。
飯野 勝己(翻訳):1963年生まれ。東北大学大学院文学研究科後期博士課程修了。博士(文学)。現在、静岡県立大学准教授。専門は、コミュニケーション論・メディア論・言語哲学。著書に『言語行為と発話解釈』など。

内容

「言語行為論」は、ここから始まった。寡作で知られる哲学者ジョン・ラングショー・オースティン(1911-60年)がハーヴァード大学で行った歴史的講義の記録。言葉は事実を記述するだけではない。言葉を語ることがそのまま行為をすることになるケースの存在に着目し、「確認的(コンスタティヴ)」と「遂行的(パフォーマティヴ)」の区別を提唱した本書によって、哲学は決定的な変化を受けた。初の文庫版での新訳!


本書は、哲学に不可逆的な影響を与えた記念碑的名著、待望の文庫版での新訳である。
ジョン・ラングショー・オースティン(1911-60年)は、イングランド北西部の街ランカスターに生まれ、オックスフォード大学ベリオール・カレッジに進学した。語学、音楽、スポーツなど多彩な才能に恵まれた中で最終的に哲学を選んだオースティンは、20代半ばには早くも教壇に立つようになる。しかし、カリスマ的な威圧感を漂わせつつ独裁的とも思えるふるまいが目立ったことにも示されているように、当時のオースティンは何よりも「破壊的」な哲学者だった。
オースティンが生涯に発表した公刊論文は、わずか7本。48歳で早逝したとはいえ、きわめて寡作だったオースティンだけに、1955年に行われたハーヴァード大学での講義は、哲学の歴史にとって決定的に重要な意味をもつことになった。それらのうち「ウィリアム・ジェイムズ講義」として行われたもののために書かれたノートが、本書である。ここでオースティンは初めて「構築」に転じ、みずからの哲学の到達点を示している。
本書で提示された理論は「言語行為論(speech act theory)」と呼ばれる。従来の言語論は、命題の真偽を問題にしてきた。それに対してオースティンは、言葉はただ事実を記述するだけでなく、言葉を語ることがそのまま行為をすることになるケースがある、と言う。例えば、「約束する」と発話することは「約束」という行為を行うことである。ここにある「確認的(コンスタティヴ)」と「遂行的(パフォーマティヴ)」の区別は、以降の哲学に不可逆的な影響を与えた。
言語行為論は、ジョン・R・サール(1932年生)といった後継者を生むとともに、ジャック・デリダ(1930-2004年)の批判を呼び起こした。それを契機に巻き起こったデリダ=サール論争は、よく知られている。
オースティン研究の第一人者による訳文は、オースティンの息遣いを伝えてくれるだろう。これからのスタンダードとなる決定版が、ここに誕生した。

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