目次
1 「漢字」の成り立ち(「漢字」の出現;空海の文字観 ほか)
2 見えにくい「まな」と「かな」(「真名(字)」と「仮名(字)」
「仮名(字)」は方便 ほか)
3 『御成敗式目』から『学問のすゝめ』へ(二つの「漢字」系譜;『御成敗式目』と「律令格式」 ほか)
4 「字」を書くことのはじまり(古典文字・非文字世界に向かって;「字」と“字文”の成り立ち ほか)
著者等紹介
新川登亀男[シンカワトキオ]
1947年生まれ。早稲田大学第一文学部史学科卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士課程中退。専攻、日本古代史。現在、早稲田大学文学部教授、博士(文学)
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感想・レビュー
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SD
6
中国との交流でいかにして漢字が伝来し、日本独自の言霊と定着させ、日本語の一部に組み込まれたかを知れる本。 懐かしいなぁ、そういえば、いつか漢検一級取りたいなって思ってたな。 よし、2023年は絶対に漢検一級取るぞ! なんで取りたいかって言うと、単純に一級取って自慢したいのと、記者だから、言葉を多く知っておくことに越したことはないんだよね。いちいち辞書を引いたりしなくても良いし、自分のボキャブラリーの幅も広がる。なにより、複雑な漢字も習得することによって、常用漢字の使い方もこれまで以上にできそうだから。2019/12/29
左京大夫
1
漢字文化とそこから生じた仮名文化の展開を通史的にまとめた一冊です。漢字をどのように受容し発展させていったのか、また各時代の文化人たちがどのように向き合っていったのか。興味深いテーマと着眼点でした。概念的な話が多いので、リブレットシリーズとしては、内容はやや難解かもしれません。2018/10/17
読書記録(2018/10~)
0
漢字に対して日本人は複雑な感情の経緯があったようだ。②のうち“書”についての部分が、現在最も興味深い。真行草の三書体の基本的な理解は真と草の対極的な関係に基づいていた、行には「見よきほどの真」という表現も残る。訓点の発明と展開は真書からはじまる。2022/01/17