内容説明
「背教者」と呼ばれるユリアヌスは、コンスタンティヌス大帝の甥として生まれながら、幼くして両親を失い、孤独で幸薄い幼少年期を生きた。そのユリアヌスが、数奇な運命によってローマ皇帝となった。本書は、文学・哲学を愛する青年だったユリアヌスが突然帝国政治のただ中に放り込まれ、逸脱を繰り返しながらも伝統宗教の復興や対外遠征などの課題に立ち向かったその姿を追いながら、後期ローマ帝国の実相を描き出そうと試みる。
目次
「背教者」ユリアヌスとローマ帝国の運命
1 コンスタンティヌス大帝のローマ帝国
2 囚われの日々
3 副帝ユリアヌス
4 ローマ皇帝ユリアヌスの誕生
5 伝統宗教の復興
6 ペルシア戦線での悲劇
著者等紹介
南川高志[ミナミカワタカシ]
1955年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学、博士(文学)。専攻、古代ローマ史。現在、京都大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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