出版社内容情報
石器時代や中世の昔からインスタント製品全盛の現代まで、
スープの歴史を豊富な写真とともに大研究。
西洋と東洋のスープの決定的な違い、戦争との意外な関係ほか、
最も基本的な料理「スープ」を実におもしろく描く。レシピ付。
内容説明
石器時代や中世の昔からインスタント製品全盛の現代まで、スープの歴史を豊富な写真とともに大研究。西洋と東洋のスープの決定的な違い、戦争との意外な関係ほか、最も基本的な料理「スープ」を実におもしろく描く。レシピ付。料理とワインについての良書を選定するアンドレ・シモン賞特別賞を受賞した人気シリーズ。
目次
序章 スープとはなんだろう?
第1章 古代のスープ
第2章 薬としてのスープ
第3章 貧困とスープ
第4章 保存と携帯、探検と戦争
第5章 スープ東西南北
第6章 スープこぼれ話
著者等紹介
クラークソン,ジャネット[クラークソン,ジャネット] [Clarkson,Janet]
食物史家。医師。オーストラリア/クイーンズランド大学医学部講師。食物史に関する数冊の著書あり
富永佐知子[トミナガサチコ]
福岡県生まれ。東京芸術大学音楽学部楽理科卒業。英語翻訳家として、書籍やDVD・テレビ番組関連などの翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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新地学@児童書病発動中
115
日本人にはちょっと意外なエピソードを連ねて、スープの歴史を紹介していく一冊。写真やイラストが豊富に収めれているので、それを眺めるだけでも楽しい。今まであまり考えたことはなかったが、西洋ではスープは癒しの意味を持っているそうで、食べ物がないときや病気の時は、スープを飲むことで心と体を回復させたそうだ。日本のみそ汁や吸い物のことも紹介されている。巻末にレシピ集があるので、それを参考に自分が飲んでみたいスープを作るのも一興だろう。2015/12/12
Kouro-hou
25
肉や米を食べない地域は存在しても汁物が存在しないエリアはない、というわけでどこにでもある偉大な脇役スープ史本。しかしスープの歴史は広大すぎて取捨選択に苦労した形跡もあります。著者は料理史研究家という事で特に語源について詳しく、元々はスープは「肉汁に添えるパン」の意味で、またレストランは元々スープの事だったとか、「野菜が合わさったスープ」が誤訳で「結婚式のスープ」と今も伝わる話などが面白い。「加熱する」が条件だったスープが冷製スープの登場でサラダとの垣根が低くなり、デザートとも地続きになった件も興味深い。2017/01/29
としちゃん
20
スープの歴史を深く掘り下げて知る、というよりは、スープにまつわるエピソードを豊富な図と共に紹介した本。スープを料理するための道具が誕生する以前、動物の内臓の中身を食べて、そのまま内臓を袋にしてスープを煮た話は、かなりへーっ!だった。豆や穀類や野菜をごった煮にした初期のスープから、経済格差が進んだ頃には水を大量に入れて増量したスープ。また高級食材や旨味をふんだんに使ったスープなど、スープはその時代背景と、食文化の熟成度を表す料理なのだと思った。2016/05/10
秋良
17
世界中にあって、色んな具材が入って、おいしい、それがスープ!なんと人間が火を扱うようになってからのお付き合いらしい。アジアとヨーロッパでのスープの位置付けの違いや言葉の変遷(もともとレストランはスープの意味だった)など、身近すぎて考えもしなかったスープについてさらっと教えてくれる。ただこの人相当なスープマニアなのか食いしん坊か、たまに解説に物凄い熱が入っている。「誰かが結婚式のスープと誤訳した!」とか。2021/04/04
ふろんた
13
西洋では朝食にスープを出すことはないらしい。2019/04/17