内容説明
量子から銀河まで、無生物から人間まで、万物が示す驚くべき一貫性は何を意味しているのか?世界賢人会議「ブダペストクラブ」を創設したシステム哲学者が提唱する新たな世界観。
目次
第1部 包括的な万物の理論をもとめて(現代における意味のある世界観;謎と寓話―次に起こる科学のパラダイム・シフト;現在の謎―概要の一覧;宇宙の記憶を探る ほか)
第2部 “情報体としての宇宙”を探検する(生命と宇宙の起源と運命;人間の意識と宇宙の意識;宇宙的なヴィジョンの詩)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
isao_key
6
著者は1932年生れのハンガリー人で学者になる前はピアニストだった。1959年に生きるということ、宇宙について経験したり学んだりしたことに対しての探求を始める。それまで正式な科学についての教育を受けていなかったが、書物の読み込みと体系的な研究に取り組む。スイスのフリブール大学東欧研究所で学び、イェール大学の客員研究員として働き、ソロボンヌ大学で博士号を取った。題名は宇宙とあるが物理学、自然科学、量子論、生物学、脳や意識、臨死体験、インド哲学まで幅広い研究の成果が述べられている。悪く言えばまとまりに欠ける。2014/01/16
Gotoran
5
物質をチャンクダウンしたミクロの世界を知ることができる量子物理(力)学と物質をチャックアップしたマクロの世界の宇宙(意識)との繋がりがあると数多くの著書に書かれていて、興味が尽きない。本書は、物質・生命・意識の統合理論、すなわち、宇宙のなぞ、量子物理学のなぞ、生物学のなぞ、意識研究のなぞを解くのは、A・フィールドというエネルギと情報に満ちた量子真空であるということが示されている。より深く理解するためには、物理学、宇宙論の基礎知識が必要。訳者あとがき(ラズロと宮沢賢治の高次の「知」)に注力したい。2011/07/29
シフ子
2
著者は40年に渡り 物理学、宇宙論、生物学、意識研究の統合理論を追究。アカシックフィールドと呼ばれる場が説明するあらゆる宗教、伝説、伝統文化に共通する一見非科学的な概念を 科学的な見地から考察する。「命とは何か」から発し 死者との交信はその人と直接コミュニケートするのではなく「その人の身体と脳によって作られたホログラムをAフィールドのなかで読むのである」へ集約され 2012年のパラダイム・シフトへと帰結する。既存のシステムが機能しなくなっている今日 人間はどこから来てどこへ向かうのかを問う1冊。2009/10/08
カムナビ
0
宇宙の本質、意識の本質などの哲学的ともいえる命題について、科学的な成果がどこまで迫っており、筆者ラズロの仮説はどうなのか、といった内容。 素粒子物理を突き詰めた成果から生じているどうしても埋まらないダークマター、ビッグバンなど宇宙論の謎。 我々が知覚する世界では全く想像のつかない、エンタングル、局在性などの量子の振る舞い。 膨大な数の超心理学的な実験の成果、トランスパーソナルな事象、体外離脱や臨死体験の報告。 これらから導かれることは、宇宙の本質は物質などではなく、情報を持つ波からなる量子真2014/09/25