今でなければ いつ

今でなければ いつ

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  • サイズ B6判/ページ数 398p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784022564733
  • NDC分類 973
  • Cコード C0097

内容説明

ウクライナからポーランドを転戦した伝説のユダヤ人パルチザンたち。アウシュヴィッツの作家レーヴィが描く大虐殺に抗した勇気ある男女の群像。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

203
第二次世界大戦において、ナチと戦った ユダヤ人たちの物語である。 メンデルとレオニードという対比的な 性格の二人の人物を軸に ユダヤ人の戦いは続く。各国で戦うユダヤ人パルチザンたち… 正直 あまりよく知らなかった当時の抵抗の 歴史がここにある。多民族がひしめき合い、 憎悪する欧州の別の視点で描く、そんな作品だった。2017/11/25

まふ

116
第2次世界大戦の末期、ロシアからポーランド、ドイツ、オーストリアを経てイタリアに逃げ延びたユダヤ人のパルチザンの戦闘・行軍記録。国籍の異なる人々が「ユダヤ人」という共通項だけで聖地パレスチナを目指してミラノまでたどり着いた、その出来事そのものに感動する。主人公のメンデルは時計職人。30人程度の規模だったが、リーダーのゲダールは人格のしっかりした人物であり、ミラノに着いても彼らは他のユダヤ人とは異なる一本筋の入った集団であったことも素晴らしい。事実に基づく感動的な物語であった。G1000。2024/01/17

ケイ

116
ロシア系ユダヤ人のメンデル。隠れてはいたが、仲間も一人得て、偶然も手伝い、ロシアから西へ移動する。各地で出会う人々は、必ずしも親切ではなくとも対ドイツにおいては等しい。そして、行く先々で出会い、合流し、戦死していく仲間。習慣や言葉は様々で、共通点はユダヤ民族ということ。作家のレーヴィは、アウシュビッツを生き延びたとはいえ、明らかに戦い抜いて終戦を迎えた登場人物ような者達が眩しかったのだろう。この中で一番残酷に響いたのは、ポーランドについて語られたこと;常に強大な隣人に踏みつけられてきた国。2016/12/19

NAO

81
ユダヤのパルチザン部隊が、戦いながらロシアからミラノまで移動してきた実話をもとにした話。主人公であるソヴィエト赤軍の離散兵メンデルが旅の途中で出会う離散兵の集団、パルチザン部隊、そして、各地の住民たち。彼らのユダヤ人に対する嫌悪感には、驚かされるばかりだ。強い団結力と精神力で約束の地を目指すユダヤ人パルチザンだが、その中にも、精神的に弱い者もいて、メンバー間の確執も生々しく、痛々しい。 2021/04/16

ちぃ

33
ユダヤ人にとっての脅威はナチス・ドイツだけではなかった。行く先々で憎悪を向けられるその様子に現在まで続くパレスチナ問題の根深さを垣間見る。戦争が終わっても物語終盤で出てくるフランス人女医の話は、レーヴィ本人の抱えていた苦悩に相違なく、レーヴィもまたやがてその深淵に飲み込まれてしまう。また同様、戦いに身を投じその深みに潜って行ったものも、やはりその縁に飲み込まれてしまう。リンたち女は大丈夫かもしれない。でも物語に出てきた男性たちは、自分の中の戦争を終わらせることなどできないのではないだろうか。2017/10/29

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