... ポオ論を書くつもりであるが、私はいつもポオより後の時代に生れたことを喜んでいるのである。ルヴェルの作品では、今一々数えあげるの煩を避けるが、一つとしてうれしくないものはない。私はルヴェルの書くような小説を自分でも書いて見たいという年来の ...
... ポオ特有の幽玄を見出して驚嘆し、やがて魅了されるにちがいない。ところで、ポオの小説とくに『アッシャア家』の邦訳について一言したい。従来世に定評のある《ポオ小説全集》の訳者に谷崎精二と佐々木直次郎がおり、輓近のものには傑作十篇を含む筑摩版 ...
... ポオの永遠の魅力は、作家としてのポオと、人間としてのポオを考え併せたところにあることがわかった。悲劇を書いたポオ。悲劇に生きたポオ。悲劇そのものだったポオ。ミステリに生き、ミステリに死んだポオ。ミステリの化身として、今日、文学史上に偉大 ...
... ポオ著;吉田健一訳ポーとフランス:フランスのポー像とその展開/パトリック・ F.クゥイン著;中村融訳(審美叢書: 9 )若草書房 ... ポオ全集/佐伯彰一〔ほか〕編集第 1 巻,小説: 1833 ~ 40 年東京創元新社, 1963.8 1169A @ 2622 * 01600 ポオ全集/佐伯彰一 ...
... ポオが創始者ということで別にいいじゃないの、というのがわたしのスタンスですね。少なくとも、それで不都合はない。それにね、ポオという作家は、ほんとに多面的な、ブリリアントな才能の持ち主で、SFというジャンルの祖だと言う人もいます。そういう ...
探偵デュパンを創出した天才ポオの全小説を、作家・谷崎精二の全訳で贈る。
... ポオ傑作集・緋文字其他』(以下『ポオ傑作集』)だと断言していい。その『ポオ傑作集』は谷崎精二訳によるもので、「黄金虫」「モルグ街の殺人」「マリイ・ロージェの秘密」「アッシヤァ家の没落」などの二十編が収録されている。清張は先の『夜の宿』の ...