内容説明
フリーライターは名乗れば誰でもなれるが、それで食べていけるかどうかが肝心。何をどう書き、得意ジャンルをいかに確立するか。自らのキャリアをどのようにデザインするか。そして、世間をどう渡っていくか―。文筆稼業25年の著者が自らの体験を披瀝し、「書いて生きる方法」を説く。
目次
1 書いて生きるということ(不況だからこそフリーライター;ライター業の手始め;人生設計をどう立てるか)
2 読み書きのしかた(永江式発想術;取材のABC;ライターは読者の代行業である)
3 世渡りのしかた(業界を渡る、世間を渡る;お金の話;リスク管理術)
著者等紹介
永江朗[ナガエアキラ]
1958年北海道生まれ。法政大学文学部卒業。洋書店勤務の後、雑誌編集者を経て文筆生活に入る。書店ルポをライフワークとし、的確なインタビュー術に定評がある。2008年より早稲田大学文化構想学部教授(任期付)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
morinokazedayori
29
★★★★著者はフリーライター。ライターのなりかた、生計のたてかた、取材の仕方など、ライターという職業のよいところ大変なところがよく分かる。安定した生活をしていくためのリスク対策は、ライターでなくても参考になるところが大きい。出版業界の諸事情も面白い。さらりとした文体で、とても読みやすかった。2022/05/22
Nobuko Hashimoto
28
2週間ちょいで出さないといけない報告の資料を図書館でがーっと漁っているときに近くの棚でみつけて、うっかり借りてしまった本。これ読んでるバヤイやないやろうと思いつつ一気に読んでしまった。さすがフリーライター歴25年、読ませるなあ。仕事の取り方から始まり、インプットの仕方、取材のコツ、例えばインタビューするのに100は質問を考えておく、それを絞って珠玉の10問を使うといった具体的なノウハウが惜しげなく開陳される。が、書いて見てもらうことをしていない、口だけの自称ライター志望、小説家志望には厳しい。当然だわね。2018/11/25
白義
15
フリーライターとして生きるための技術、といっても文章作法のようなテクニックの話より何より、名刺を作れ、企画書はこう書け、というようなそれ以前のまさにフリーライターとして仕事をまず一件でも引っ張るための初歩的なことを書いているのは好印象。読者の好奇心を代行するために何にでも関心を持ち、人生設計や得意分野をどう伸ばすか、取材するか、となるほど確かに著者流の技術がわかり悪くないが、惜しむらくは永江朗流がメインなのでわりとハードルが高く楽天的なところか。ライターでも著者は名の知れた人物、入門者とは違いすぎるのが難2016/10/18
ほっしー
14
フリーライターである著者がフリーライターのことをあれこれ書いた本。夢の印税生活の参考になればくらいの気持ちで手に取ったけど、当然のことながらそんなことは結構難しい。会社はつぶれても個人がつぶれることはないので、今後のお金を稼ぐ上で役立つ部分があるかもしれない。1つの会社や雑誌に依存することの危険性が書かれているのが、これは現在の仕事(ほとんどの人は1つの会社で働いて収入を得ている)にも通ずる話。リスク分散の観点からも書いて稼ぐことができればいいなあ。と思いながらこの感想を書いている。2017/01/14
緋莢
12
名乗れば誰でもなれるが、食べていけるかどうかが肝心な「フリーライター」という職業。ライター業を始めるためにする事や営業のやり方、続けていく方法や人との付き合い方など、ライター業25年の著者が、その経験を明かし、「書いて稼ぐ」方法を説いた本。2014/09/14