俳句のルール

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俳句のルール

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  • サイズ B6判/ページ数 176p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784305708403
  • NDC分類 911.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

これだけ知れば楽しく読める/詠める10の俳句のルールをやさしく説明 !



高校の教科書に載っている作品を中心に、俳句の魅力を味わうのに十分な10のルールを選びました。初めて俳句を読む人々を思い浮かべて書かれた、わかりやすくて本格的な俳句案内書です。



俳句の面白さとは、わずかな素材と、たった一つのレトリックに込めた「感じ」を読み取るところにあると言っていいでしょう。そのためには、多少のルールを了解しておくことが不可欠です。

本書を読まれた方は、読む以前よりも、この小さな詩を自力で読み解く視点を確実に得られるでしょう。そして、たとえ俳句を詠まなくても、場合によっては写真を撮ろうとする衝動に駆られることでしょう。

よりよい写真を撮ったり、人の心を動かす文章を書いたりすることへの大切なヒントをも、本書は内蔵しています。そうした「視点」を得られることこそ、本書の「ねらい」です。



執筆は、井上泰至/片山由美子/浦川聡子/井上弘美/石塚 修/中岡毅雄/深沢眞二/岸本尚毅/青木亮人/木村聡雄/森澤多美子。

●はじめに

俳句―そのルールに潜む「日本らしさ」のプログラム

▼井上泰至

・俳句占い

・技巧のない句にもあるルール

・しっかりと観察し繊細に言葉を選ぶ

・リズムと文字が交錯する美の世界

・ルールを知れば俳句はますます楽しい

・俳句という「器」の日本らしさ



第1章●季語(きご)

―俳句にはなぜ季語が必要なのでしょう?

▼井上泰至

・季節感―豊かでドラマチックな四季

・安定感があるから連想が働く

・なぜ、ルールとしての「季語」は生まれたか?

・人間くさい季語たち

・俳句の生み出す時間



第2章●定型・字余り(ていけい・じあまり)

―なぜ俳句は五七五なのでしょう?

▼片山由美子

・俳句は五・七・五

・五・七・五というリズム

・五・七・五を成り立たせているもの

・字余り

・字足らず

・定型と破調



第3章●省略・連想(しょうりゃく・れんそう)

―短い俳句は何を省略すれば効果的なのでしょう?

▼浦川聡子

・省略―想像の翼を広げるために

・省略は日本の伝統芸能にも見られる

・短い俳句に「説明」は要らない

・一点に焦点を絞り、あとは潔く捨てる

・当たり前すぎる形容詞や動詞を再点検する

・「理由」や「経過」は述べなくていい

・こういう省略をしてはならない

・連想を磨く……究極の省略

・何を削り、何を残すか



第4章●切字・切れ(きれじ・きれ)

―俳句にはなぜ「切れ」があるのでしょう?

▼井上弘美

・切字「や」のはたらき

・切字「かな」のはたらき

・切字「けり」のはたらき

・その他の「切字」



第5章●句会(くかい)

―俳句はどうして集団で作り、批評しあうのでしょう?

▼石塚 修

・作者が読者と入りまじる文学

・句会のすすめ方

・句会の歴史的な変遷

・句会の教育的な意義



第6章●文語と口語(ぶんご と こうご)

―俳句も現代の詩なのに、どうして文語で詠むのでしょう?

▼中岡毅雄

・口語で表現する現代詩

・高浜虚子の「大根の葉」の句

・文語表現の魅力を体験してみよう

・韻文としての俳句の性質

・文語表現には格調がある

・文語表現は省略が効く?

・文語文体は省略が効く?

・例以外としての口語俳句



第7章●滑稽・ユーモア(こっけい・ゆーもあ)

―俳句はどうしてユーモアの詩と言われるのでしょう?

▼深沢眞二

・スローガンと俳句

・思いを、ユーモアにくるんで

・日本語の詩の展開

・『古今和歌集』仮名序の説明する和歌

・和歌から連歌が派生すること

・連歌が長く続けられてゆくこと

・俳諧が連歌から分かれた事情

・俳句にユーモアが必要なわけ

・現代、古典の俳諧を読む際に注意したいこと



第8章●写生と月並(しゃせいとつきなみ)

―俳句はなぜ実際にモノを見ることを重視するのでしょう?

▼岸本尚毅

・写生句とはどんな句か

・写生と近代

・「見たまま」「ありのまま」の意味

・「写生」一本やりでは限界がある



第9章●無季・自由律(むき・じゆうりつ)

―季語も定型もない俳句とはどういうものなのでしょう?

▼青木亮人

・俳句の条件

・俳句史の流れ

・「俳句的」とは?

・中村草田男を例に

・「万緑」をあえて使ったワケ

・『もののけ姫』のような自然が「万緑」

・「俳句」とは

・自由律における「俳句」

・無季句における「俳句」

・自由律や無季句を貫く「俳句」性とは



第 10 章●国際俳句(こくさいはいく)

―世界中でハイクが詠まれているのはなぜでしょう?

▼木村聡雄

・俳句の二十一世紀

・至るところ俳句

・三行自由詩

・自然とそのほかの主題

・日本発、世界へ

・短さが意味すること

・極東の島国への興味

・俳句への憧れ

・国際俳句とは何か



●おわりに

どうすれば、俳句はおもしろく読めるのか、楽しく学べるのか

▼井上泰至

・俳句的視点を身につける

・日本語表現のエッセンス



●俳句用語解説

森澤多美子



●執筆者一覧

井上 泰至[イノウエ ヤスシ]
防衛大学校教授。公益社団法人日本伝統俳句協会常務理事。著書に、『雨月物語の世界 上田秋成の怪異の正体』(角川選書、2009年)、『春雨物語 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫、2010年)、『子規の内なる江戸 俳句革新というドラマ』(角川学芸出版、2011年)、『江戸の発禁本』(角川選書、2013年)、『雑食系書架記』(学芸みらい社、2014年)、『近代俳句の誕生 子規から虚子へ』(日本伝統俳句協会、2015年)など。NHK木曜時代劇『まんまこと~麻之助裁定帳』(2015年7月~10月)の俳句を担当する。

片山 由美子[カタヤマ ユミコ]
公益社団法人俳人協会理事、俳誌「狩」副主宰。元青山学院女子短期大学非常勤講師。評論『現代俳句との対話』(本阿弥書店、一九九三年。俳人協会評論新人賞受賞)、『俳句を読むということ』(角川書店、二〇〇六年。俳人協会評論賞受賞)、『現代俳句女流百人』(牧羊社、一九九三年)、句集『風待月』(角川書店、二〇〇四年)、『香雨』(ふらんす堂、二〇一二年)など。

浦川 聡子[ウラカワ サトコ]
編集者。俳人。現代俳句協会所属、俳誌「晨」同人。放送大学非常勤講師。別冊NHK俳句『もっと知りたい 美しい季節のことば』(NHK出版、二〇一三年)、句集『クロイツェル・ソナタ』(ふらんす堂、一九九八年)、『水の宅急便』(ふらんす堂、二〇〇二年)、『眠れる木』(深夜叢書社、二〇一二年)など。

井上 弘美[イノウエ ヒロミ]
公益社団法人俳人協会評議員。「汀」主宰。「泉」同人。武蔵野大学非常勤講師。朝日新聞京都俳壇選者。句集『あをぞら』(富士見書房、二〇〇二年)、『汀』(角川マガジンズ、二〇〇八年)、NHK俳句『俳句上達9つのコツ―じぶんらしい句を詠むために』(NHK出版、二〇一三年)など。

石塚 修[イシヅカ オサム]
筑波大学教授(日本古典文学・近世文学、国語教育研究)。『茶の湯ブンガク講座 近松・芭蕉から漱石・谷崎まで』(淡交社、二〇一六年)、『納豆のはなし 文豪も愛した納豆と日本人の暮らし』(大修館書店、二〇一六年)、『西鶴の文芸と茶の湯』(思文閣出版、二〇一四年)、『中学校・高等学校 国語科教育法研究』(共著、東洋館出版社、二〇一三年)など。第25回茶道文化学術奨励賞受賞(二〇一四年度)。

中岡 毅雄[ナカオカ タケオ]
俳人。「藍生」所属。評論『高浜虚子論』(角川書店、一九九七年。俳人協会評論新人賞)、評論『壺中の天地 現代俳句の考証と試論』(角川学芸出版、二〇一一年。俳人協会評論賞)、NHK俳句『俳句文法心得帖』(NHK出版、二〇一一年)、句集『一碧』(花神社、二〇〇〇年)、『啓示』(ふらんす堂、二〇〇九年)など。

深沢 眞二[フカサワ シンジ]
和光大学教授(日本古典文学、連歌・俳諧研究)。『風雅と笑い―芭蕉叢考』(清文堂出版、二〇〇四年)、『連句の教室 ことばを付けて遊ぶ』(平凡社新書、二〇一三年)、『旅する俳諧師―芭蕉叢考 二』(清文堂出版、二〇一五年)、『芭蕉・蕪村 春夏秋冬を詠む 春夏編』『芭蕉・蕪村 春夏秋冬を詠む 秋冬編』(共著、三弥井書店、二〇一五~六年)など。

岸本 尚毅[キシモト ナオキ]
俳人。俳誌「天為」「屋根」同人。岩手日報俳壇選者、山陽新聞俳壇選者。句集『舜』(花神社、一九九二年)、『俳句の力学』(ウエップ、二〇一三年。第23回俳人協会評論新人賞)、『高浜虚子 俳句の力』(三省堂、二〇一〇年。第26回俳人協会評論賞)など。

青木 亮人[アオキ マコト]
愛媛大学准教授(近現代俳句研究)。俳句評論集『その眼、俳人につき』(邑書林、二〇一三年。俳人協会評論新人賞及び愛媛出版文化賞大賞)、論文「汽罐車のシンフォニー 山口誓子の連作俳句について」(『昭和文学研究』七三号、二〇一六年)、評論「批評家たちの「写生」 小林秀雄」(俳句雑誌『翔臨』七六号、二〇一三年~連載中)など。

木村 聡雄[キムラ トシオ]
日本大学教授(比較文学/英米文学研究)。俳人。現代俳句協会国際部長。国際俳句交流協会理事。日本PENクラブ会員。句集『彼方』(邑書林、二〇〇一年)、『いばら姫』(ふらんす堂、二〇一〇年)、論文 “A New Era for Haiku”(Frogpond, U.S., 37-1, 2014)、評論『英米文学にみる仮想と現実』(共著、彩流社、二〇一四年)、解説に『丸善イギリス文化事典』(共著、丸善出版、二〇一四年)など。

森澤 多美子[モリサワ タミコ]
国立高等専門学校機構沼津工業高等専門学校准教授(日本古典文学・近世文学研究)。元静岡県富士見中学校・高等学校教諭。報告「素描・滝の本連水ー芭蕉を愛した明治俳人」(大輪靖宏編『江戸文学の冒険』翰林書房 二〇〇七年)など。

内容説明

高校の教科書に載っている作品を中心に選んだ、俳句の魅力を味わうのに十分な10のルール。初めて俳句を読む人々を思い浮かべて書かれた、わかりやすくて本格的な俳句案内書。

目次

第1章 季語―俳句にはなぜ季語が必要なのでしょう?
第2章 定型・字余り―なぜ俳句は五七五なのでしょう?
第3章 省略・連想―短い俳句は何を省略すれば効果的なのでしょう?
第4章 切字・切れ―俳句にはなぜ「切れ」があるのでしょう?
第5章 句会―俳句はどうして集団で作り、批評しあうのでしょう?
第6章 文語と口語―俳句も現代の詩なのに、どうして文語で詠むのでしょう?
第7章 滑稽・ユーモア―俳句はどうしてユーモアの詩と言われるのでしょう?
第8章 写生と月並―俳句はなぜ実際にモノを見ることを重視するのでしょう?
第9章 無季・自由律―季語も定型もない俳句とはどういうものなのでしょう?
第10章 国際俳句―世界中でハイクが詠まれているのはなぜでしょう?

著者等紹介

井上泰至[イノウエヤスシ]
防衛大学校教授。公益社団法人日本伝統俳句協会常務理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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パフちゃん@かのん変更

53
ルールという言葉が適切かどうかは疑問だが、季語、提携・字余り、省略・連想、切字・切れ、句会、文語と口語、滑稽・ユーモア、写生と月並み、無季・自由律、国際俳句という10の章立てで俳句について説明している。俳句は基本的に季節に託して「こころ」を詠むもの。四分の四拍子三小節に収まるというのが面白い。文語のほうが格調高く省略が効く。あまり説明的にならないほうがいい。分かり切った言葉は省略する。独学もいいけれど、句会に入ったほうが楽しいですよ。選んでもらえると嬉しいし、吟行なども楽しめます。2018/01/22

デコボコ

4
内容はあっさりめだけど、良書。2017/06/06

虎哲

3
新年一発目の授業が俳句創作ということで予習。季語や定型といった決まり事となぜそのような決まり事があるのかをしっかりと押さえつつ、句会の教育的な意義や和歌から始まる日本の韻文史の概観、世界に広がるHAIKUについて触れられており収穫が多かった。長いため全部は引用できないが、143頁の俳句の定義はなるほどな…と思わされた。『草枕』を漱石自身が「俳句的小説」と言っていたことは知らなかったため参考になった。授業を担当している生徒の言った「草枕よく分からなかった、けど美しかった」という感想はある意味正しかったのだ…2020/01/14

豆ぐみ

3
俳句の入門書、教養課程の学生へのテキストといったところか。俳句の各側面を、季語・定型など10章に分けて、俳句にはなぜ季語が必要なのでしょう?といった副題をたてている。そのなかで例外にも触れている。各章で執筆者が異なり、章ごとに納得したり引っかかったりした。2017/03/30

2
分かりやすくて、初心者向けです。2017/12/04

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