カント第三批判と反省的主観性―美学と目的論の体系的統一のために

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  • サイズ A5判/ページ数 207p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784876984282
  • NDC分類 134.2
  • Cコード C3010

内容説明

第三批判は美学と目的論という異質と思える二部門からなるが、従来の研究は、ヘーゲルのような美学的解釈と、シェリングのような目的論的解釈に二極分裂する傾向が顕著であった。本書は、両部門の整合的統一を目指して、独自の体系的解釈を試みる。

目次

第1章 美的判断と目的論的判断―自然美の目的について
第2章 超越論的美学と目的論
第3章 完全性の概念と反省的主観性―第三批判成立史的解釈の限界を超えて
第4章 美・善・自然目的の当為と必然性―倫理学の観点における第三批判解釈
第5章 美的判断力と目的論的判断力―反省的判断力の超越論的包摂機能を中心として
第6章 カントにおける反省的超越論的演繹の可能性―自然美と自然目的の客観性を巡る考察
第7章 自然の技巧性と反省的超越論的主観性―自然美と自然目的の結節点
第8章 カントにおける超越論的芸術哲学の可能性―カウルバッハの第三批判解釈を援用して
第9章 補論1・崇高と道徳的目的論―第三批判における付録部門の扱いについて
第10章 補論2・道徳的主観性の問題―カントとソポクレスを中心にして

著者等紹介

門屋秀一[カドヤシュウイチ]
日本学術振興会特別研究員(京都大学総合人間学部)。京都大学博士(人間・環境学)。1967年愛媛県生まれ。1999年京都大学大学院人間・環境学研究科人間・環境学専攻博士後期課程修了。専門はカント哲学
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