中公新書<br> シェイクスピアのフォークロア―祭りと民間信仰

中公新書
シェイクスピアのフォークロア―祭りと民間信仰

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  • サイズ 新書判/ページ数 196p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121011145
  • NDC分類 932
  • Cコード C1239

内容説明

シェイクスピアが活躍していた16世紀ごろのイギリスは民衆文化の宝庫であった。人々は民間信仰を根強く持ち続け、豊穣を祈る祭りをとり行なった。型にのっとって寸劇をし、美しい衣装を着て踊り、それに夢中になる王侯貴族もいた。社会道徳を守らぬ者には見せしめがあり、学者たちは幽霊の存在をめぐり真剣な論争を繰り広げていた。近代以後急速に失われていった活気に満ちた民衆文化の世界をシェイクスピア劇の中に探り出す。

目次

第1章 祭りの広場にて(伝統文化の復興;張り子の馬は健在なり;5月祭のケーキ)
第2章 フォーク・プレイ(女王様も見た民衆の祝祭劇;ハムレットのフォーク・プレイ;スキミントン―娯楽を装う制裁)
第3章 『リア王』のメルヘン(チャイルド・ローランド;エドガーの通過儀礼とシンデレラ物語)
第4章 幽霊のフォークロア

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

275
イギリス各地の民衆芸能や祝祭劇が文献に現れるのは13世紀からであるらしいが、もちろんそれ以前から脈々と受け継がれてきたはずである。本書はシェイクスピア劇の背後にそうした民衆芸能を望見するものである。『真夏の夜の夢』や『お気に召すまま』などの喜劇は言うに及ばず、『ハムレット』の亡霊などをもこうした民衆劇から読み解いてゆく。一方、見方を変えれば、シェイクスピア劇がそうした膨大なまでの伝統芸能を背後に持ちながら、屹立した一人の天才作家によって、見事に自立した近代劇が誕生したということでもあるだろう。2017/03/18

ihatov1001

2
シェイクスピア作品に登場する祭りや土着の風習などなど、伝統文化が事細かに解説されています。シェイクスピア作品を、現地の視点で理解を深めるためのとても興味深く貴重な一冊だと思いました。2021/02/13

gkmond

1
93年の本。シェイクスピア劇と関係のある民間信仰や祭りの紹介。自分の趣味的に25年前ならわくわくしただろうなあと思いつつ「ふーん」ってページをめくるばかりだった。何かが足りないのか、年取ったせいなのか。2022/12/13

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