感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
霹靂火 雷公
2
以前、図書館のリサイクル市で入手していましたが、執筆の参考として必要になったので読んでみました。古代中国と1970年代の中国における思想の相違が主眼なので、概論的な内容でしたが、中国の方が「詞・辞(ことば)」の遣い分けや、万物の分類に血道をあげる根幹には、「名実一致」という理想があることを知って納得しました。2014/05/23
karatte
1
読了日不明。大学の図書館でしか読めなかった絶版書だったが、幸運にも古書店にて200円で購入。中国における論理学というと白馬非馬論や指物論が思い浮かぶが、本書では中国語そのものの構造による日本語との比較論に始まり、先の公孫竜・荘子は固より、後期墨家や荀子等も交えた古典中の論理学意識、更には毛沢東の『矛盾論』に至るまで古今の中国論理学を掘り下げている。最後に意味論の否定を掲げる『老子』を持ってくる展開も見事。