新潮選書<br> 私の好きな長編小説

新潮選書
私の好きな長編小説

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784106004315
  • NDC分類 901.3
  • Cコード C0395

内容説明

訪れるたびに新しい発見と冒険にみちた小説世界への格好の案内書。

目次

1 スタンダール『赤と黒』
2 フローベール『ボヴァリー夫人』
3 ドストエフスキー『白痴』
4 トルストイ『アンナ・カレーニナ』
5 モーリヤック『テレーズ・デスケイルゥ』
6 ロレンス『チャタレイ夫人の恋人』
7 プルースト『失われた時を求めて』
8 フォークナー『8月の光』
9 カフカ『城』
10 トーマス・マン『魔の山』
11 有島武郎『或る女』
12 島崎藤村『夜明け前』

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カブトムシ

14
加賀乙彦氏のお父さんは、サラリーマンで、仕事の傍ら「円本」を購入して読んでいた。円本は、昭和初年に改造社が発行したもので、全巻総ルビが付いていて、子供にも読みやすかった。その時には、島崎藤村の印象は、薄かった。円本は短編小説が中心だったのだ。島崎藤村が本当に解ってきたのは、「破戒」「家」「夜明け前」などの長編小説に出会ってからだという。外国に日本の長編小説で一つ紹介するとしたら、「夜明け前」ではないかと加賀氏はいう。氏は五年の歳月を費やして、1976年に「日本の長編小説」(筑摩書房)を書き上げたのである。

giant_nobita

8
各回1時間の講演が基になっているので、長編小説1作品につき20ページ弱の分量しか当てられていないが、舞台となる場所の対比関係や登場人物の配置、伏線、語りの重層性などの、作品の構造に着目した読みがおもしろくてためになる。例えばトルストイ『アンナ・カレーニナ』の回では汽車や馬車を取り上げ、冒頭と結末などの重要な場面に汽車が関わっていることや、汽車の偶然性と馬車の意思性の対照関係、ドリイの乗る「野暮ったい」馬車が、「華美な」馬車に乗る「アンナの表面的な華美な生活を批判する小道具になって」いることを論じていく。2019/01/12

讃壽鐵朗

4
小説の内容が詳しく説明されているので、読んだような気持ちになった2018/01/22

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