新潮選書<br> ヒトラーを生んだ国

新潮選書
ヒトラーを生んだ国

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  • サイズ B6判/ページ数 244p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106003103
  • NDC分類 234.072

内容説明

進歩的なワイマール体制からなぜナチスの悪夢は起ったか。オカルト集団「宇宙派」の跳梁、黒魔術のひそかな流行、女人禁制の秘密結社の勃興、反ユダヤ主義に直結する血の思想の提唱、そして民主主義の決定的不人気―ワイマール共和国のドブ板をはがすと、そこにはナチスを招き寄せる情念が黒々と横たわっていた。遅れてきた先進工業国ドイツを、二度までも大戦へと駆りたてた精神的背景とは何か。ドイツ史のなかで殆んど紹介されなかった大衆風俗を視野に収めつつ、近代史の絶対疑問に挑戦する。

目次

第1章 日本人のなかのドイツ
第2章 古典派ユマニスト―社交と柔軟性の哲学
第3章 ドイツ・ローマン派の孤独と超俗
第4章 ドイツ近代化のひずみ
第5章 理想国家ワイマルのネガ
第6章 ヒトラーを用意した思想
第7章 通商国家をささえるために

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

印度 洋一郎

3
タイトルがとてもわかり難い。ヒトラーやナチスを生むに至ったドイツの思想的背景を近代のロマン主義以降の、「反現実主義、反政治志向、理念至上主義」という思想風土にもとめ、その系譜を辿ると言う内容。一見、ナチスには縁遠いように見える、その動きは現実を忌み嫌って否定し、現実を下支えする近代文明に対抗する復古主義にも行き着く。実際、ワイマール期には反ワイマール精神を主張する奇矯な文化人が支持を集めている。現実主義を嫌い、無理を承知でも理念に生きようとするドイツの思想風土は戦後も確かに生きているように感じる。2023/06/17

東側ギャン

0
大松「ヒトラーが生まれたのはオーストリアだろ」あと総統閣下で釣って総統閣下の話がほとんどないという詐欺。これはいかんでしょ2015/04/17

水無月十六(ニール・フィレル)

0
タイトルからヒトラーとその時代のドイツの話かと思っていたらいい意味で裏切られました。ヒトラーという人物が生まれた国、ドイツの思想と政治の歴史や分析の話でした。再読、再再読して内容を身につけたいと思います。2014/01/04

0
Y-202006/06/20

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