感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あかつや
3
作品論集。シェイクスピアは上辺をさらっとなでた程度なので、一番最初「エリザベス時代の演劇」のところからけっこう自分が思ってたのと違うんだなあと驚かされた。当時のイギリスには女優がいなかったんスねえ。女性役は少年が務めるし、舞台上にはろくに舞台装置もなく、衣装も豪華なのを着てても、作品の背景に合わせたものを用意するというわけではなかったという。だから脚本もそれを踏まえた上で、台詞の迫力だけで作品の効果を出せるように考えられていると。各作品論も読み応えがあって、シェイクスピアおさらいしようかなって気になった。2021/06/01
misui
1
「若し言葉を使って人間の生きた姿を捉えることが文学の本領であるならば、劇文学の場合にしても、結局は、それが凡てでなければならないのである。」2020/01/28
フリウリ
0
●シェイクスピアの文学は、ポオ以降の近代の文学理論を適用できない p92●英国の作詩法の基本形は抑揚五歩格(で1行)。ブランクヴァース、脚韻を踏まない抑揚五歩格 p11●フランスの劇は、観客の喝采に応えて台詞を繰り返したりする。客は上流階級の教養ある人々 p18●フォルスタフ的な人物の創造、人間らしい人間の生命感を作品に取り入れることによる文学の創造 p56●ソネット、男色 p75●ハムレットの孤独、オセロの野生、リア王の悪と悲しみ、マクベスの諦念●人間というものの虚無 p234 7/102020/09/28