感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュンジュン
10
ヒトラーとムッソリーニが自滅するなか、天寿を全うできたフランコ。この違いは何だろう?スペイン内戦では独伊に手を借りながら、WWⅡでは中立を守った選択か?戦後、開発独裁の下、経済発展を成さしめたことか?どちらも正解だけど、本質ではない気がする。フランコその人を知らなければ、理解できないように感じた。本書は、フランコがいたスペイン40年を追いかけるので精一杯、彼の内面までは踏み込めていない。2021/08/17
うえ
5
「フランコの絶対主義的、統制主義的な、しかも深くスペインの伝統意識に立脚した理念は、内戦直後に書いた自作映画『民族(ラサ)』の台本に、よくあらわれている。この中に描かれたスペインの生活と歴史に対するフランコの考えは、スペイン中産階級に伝統的にみられるものであった。彼らの興味の中心は、偉大なスペインの絶頂期、ハプスブルグ期スペインである。しかもフランコの四十年間の組織化された国家権力は、ハプスブルグ朝時代のように人格化されていた。まさしくひとりの人間が国家権力と一体化されていたと言えよう。」2021/02/14
デナーダ
0
スペインの光と影2008/12/12