感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MIRACLE
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時間について、人間との関わりという点から、理解を試みた本。筆者は、知識や想像をもとに議論していて、一般論の域を出ていない部分がある。そのため、筆者の議論を追うのが、一苦労だった。しかし、本書は、時間について、思弁に終始することなく、総合的にあつかっている(滝浦静雄『時間』と雲泥の差)。時間について学ぶ上で、格好の入門書だと思う。2015/01/01
aki
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時間に関する哲学書を期待して読み始めたが、時間に関するエッセイですな。常識的なことに終始しており、「啓発」される部分少なし。『弁証法』に比べると、同じ著者かいな、と思うほどの出来の悪さ。聖化された特別な時間であるカイロスの話を突っ込むと、おもしろくなったかもしれない。「夜の間に胚胎されるものは肉体を持った子どもばかりではない。精神の子である思想もまた夜を必要とする」と言葉は美しいが、いっていることは当たり前のことで、もうちょっと突っ込みましょうよ、と叫んでしまった。もう一冊読むつもりだが、期待と不安が。2011/06/18