講談社現代新書<br> 原稿の書き方

講談社現代新書
原稿の書き方

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  • サイズ 新書判/ページ数 218p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061158337
  • NDC分類 816
  • Cコード C0200

出版社内容情報

【内容紹介】
日本語はゆれている。「わが地所に不可能の文字はない」「献上の美徳あるのみ」と書く学生がいる一方では、「耳ざわりがよい」「乱ペン乱文にて失礼」という表現がまかり通る。現代は、だれもが原稿を書く時代である。しかも原稿が、メモや日記とちがって、他人に見せ、印刷されるものである以上、そこにはルールがあり、よりよい伝達のための工夫がなければならない。本書は、原稿用紙の正しい使い方から文章表現の技術まで、長年の経験に基づくノウハウを公開し、巻末には、現代日本語の標準表記と校正記号一覧を配した現代人のための文章教室。

固有の考えを共通のことばで――慣用句と、情報による発想の画一化に、決まり文句の危うさがある。「疎外」といえば、必ず「歯車」がくる。さらに、「ぎすぎすした」「とげとげしい」「しらけた」という一連の語がつづく。概念的に固定化してしまうと、それだけ自分のものが限定されてしまう。そこから、はみ出ている部分をも包みこむためには、ことばを精密に選ばなければならない。固有の考えを、共通のことばで表現する――それが文章表現の矛盾であり、本質である。――本書より

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

和沙

1
原稿用紙の基本的な使い方のほかに、国語表記の基準、ことばの関係構造、「悪文」を書かないために、パラグラフ思考、決まり文句、人称、読みやすい文章についての考察もあり。良い文章とは何か、を真剣に考えた本。「難しい漢字が無い=よい文章」という考え方には、自分も懐疑的です。

kishikan

0
「表現の自由」という言葉がある。その意味では、言葉も文章も自由である。エッセイにしても小説であっても、その書き方や言葉遣いは原則自由であるが、それは書き手(話し手)の都合であって、読み手(聞き手)の都合ということは意識されていない。間違った言葉使いは論外としても、相手のことを思い図っている文章の方が、人に読んでもらうという時に有効であるということは間違いない。人間は長年にわたりそうした繰り返しにより、共通の「ものの書き方の理解」というものを編みだしてきた。それが必ずしもベストとは言えないが、一般論である。

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