内容説明
私たちの生活にかかわる人工衛星、そして数々の探査機を宇宙へ送り、人類を月に運び、さらには火星へ連れていこうしているロケット。その開発には、国家の威信や企業の命運がかかり、膨大な金額の予算がつぎこまれた。ものによっては千トンを超える巨大な機体を弾丸より速く、正確に、しかも安価に飛ばすために、さまざまな人が技術のかぎりを尽くす競争は、いまも繰り広げられている。そんなロケット開発の歴史と最前線を追った。
目次
序章 ロケットの飛ぶ仕組み
第1章 戦中や戦後のロケット
第2章 日本の草創期
第3章 成熟期のロケット
第4章 時代をつくったロケット
第5章 民間のロケット
著者等紹介
谷合稔[タニアイミノル]
1953年、東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、グラフィックデザインの世界に入り、エディトリアルデザイナーとして長年、雑誌の誌面づくりや本づくりに携わる。その一方で、科学系の雑誌や書籍を読みふけることをこよなく愛し続けてきた。最近ではその科学好きが高じて、科学をわかりやすく解説する本の執筆にも強い関心をもっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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コダマ
7
かつて宇宙開発の父ツィオルコフスキーがロケットで宇宙に行ける事を計算で示した。また、多段式ロケットや人工衛星のアイディアを提案したことにより、ロシア、アメリカ、欧州でのロケット研究が始まった。現在、イーロンマスクのスペースX社やジェフベソスのブルーオリジン社のように民間の会社がロケットを打ち上げる時代になり宇宙開発は大きく変化しようとしている。本書は、ロケットの創成期の仕組みから、軍事ロケット、日本のロケット、宇宙開発ロケット、民間ロケットの技術を綴った宇宙と人類の60年史となっている。2021/07/09
学生
5
ものすごくわかりやすかった。 2024/01/15
Tomozuki Kibe
2
ロケットを見る前に予習。V2にはじまり、ホリエモンに至るロケット開発の歴史。ソ連とアメリカ型の対比のおもしろさ、(てこれを漫画で小学生向きに書いたあさりよしとおはすごいな。)2019/08/17
dahatake
1
ロケットの歴史的な進化の背景が分かる。 兵器としてと、宇宙に向けての科学の側面が隣り合っている。今は民間の時代。 やっぱり国の覇権争いは良い面と悪い面がある。 さらっと軍の上層部がその技術の価値を理解できない事があったという記載は興味深い。 日本のロケットの進化は予算の関係で最近は停滞してるそうだが、お金だけなのだろうか?技術革新を考えたいものです。ものを生み出す力はそこだと思うので。2020/12/13
sagann
1
SF読みだがロケットに関してほとんど知らなかったので読んだ。タイトルに「科学」とあるがどちらかと言えばロケットの歴史とカタログがメイン2019/05/15