昔、言葉は思想であった―語源からみた現代

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昔、言葉は思想であった―語源からみた現代

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  • サイズ B6判/ページ数 279p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788709744
  • NDC分類 304
  • Cコード C0095

内容説明

経済、社会、政治そして文化にかんする108個のキータームの語源をたどり、言葉の病理が現代を煩悩に落とし入れていることを明らかにする。

目次

1 経済の言葉―視野の何という狭さ(経済(economy)
政治経済学(political economy) ほか)
2 社会の言葉―視線のあまりの低さ(近代的(modern)
社会体(society) ほか)
3 政治の言葉―視野の大いなる歪み(政体(polity)
政治家(statesman) ほか)
4 文化の要素―視野の驚くべき暗さ(文化(culture)
人間(man) ほか)

著者等紹介

西部邁[ニシベススム]
1939年3月15日、北海道生まれ。東京大学経済学部卒。東京大学教養学部教授を経て、1994年から2005年3月まで雑誌「発言者」主幹。現在、評論家、隔月刊誌「表現者」顧問。1983年『経済倫理学序説』(中央公論社)で吉野作造賞、1984年『生まじめな戯れ―価値相対主義との闘い』(筑摩書房)でサントリー学芸賞を受賞。1994年、著作・言論活動に対して第8回正論大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

matsu04

22
報道番組などで時々お見かけする西部さん、気さくそうな感じで好々爺みたいに見えるのだが、喋っている内容はとても難しい。それもそのはず、第1次ブント結成時の闘士であり、その後転向、今や保守陣営の最右翼論客なのである。この本も超難解、ほとんど理解不能である。2015/08/04

ヘラジカ

17
現代社会に溢れ返る言葉の一つひとつが、ここまで誤謬に満ちた危険なものだとは。言語の本来の意味を失うことは、その国が築き上げた平衡をさえ崩しかねないのだ。これからは、媒体(media)が不注意・無造作に撒き散らす言葉に注意しながら生活したい。本当に勉強になる本だった。久しぶりに付箋貼りまくりの読書。特に労働(labor)、維新(restoration)、輿論(public opinion)、保守(conservative)ここら辺は2回3回と読み返してしまった。この本にはこれからも何度かお世話になると思う。2014/08/14

しゅん

9
今使われている言葉にちゃんと向き合いたいという気持ちに応えてくれる良書。語源辞典以上のものがある割に、比較的平易な文章におさめている。2020/05/20

mittsko

9
不案内な西部邁を読んでみた。現代日本語から108の単語を選出、それぞれに対応する欧州語の単語と共に、語源の説明とその概念へのコメントを記す(論述内で使われる多くの諸概念にも、対応する英単語の読みをカタカナでルビ書き)。経済(economy)、近代的(modern)、政体(polity)、文化(culture)等など… 各語2頁ほどのコラムが計108つづく。まるで西部思想事典だが、ご自身にそんなつもりはさらさらない! 近代保守として、言葉に胚胎する真善美の基準を見出しなおすのが本書の眼目。背筋がのびる一冊だ2018/01/19

kanaoka 56

4
社会の維持・改革をどのように進めていくべきかという問いに、保守思想は、極めて健全なあり方を示してくれる。それは歴史の知恵、現実洞察の結果でもある。 人間社会の基盤は、個人の真美善の価値観であり、それは人の遺伝的特質と生育環境により獲得する特質に依る。また、社会性とは、集団淘汰の結果生み出されたものであり、基本的に祭事(政)を軸とした同郷的なものであり、自集団と他集団を認識し、対立することを本質とする。 したがって、社会とは、根源的に、遺伝子プール・伝統・慣習を基礎とするものといえる。2017/11/18

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