内容説明
本書はケンブリッジ、オクスフォード、ソルボンヌ、ボローニャ、シカゴ、ピッツバーグなど欧米の様々な大学を訪れ、熟成された「知の空間」の形成過程を探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
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ウニヴェルシタスの空間として、カルチェラタン(パリ)、クォードラングル(ケンブリッジ)、アメリカ型のキャンパス(イリノイ大学)他をとりあげ「知の空間」を建築学的に探っていくもの。カルチエ・ラタンはパリの5区と6区にまたがり、ソルボンヌやパストゥール研究所などを含む、町並みそのものが大いなる知の空間である。一方、ケンブリッジの各カレッジはそれぞれに独立しており、クォードラングルを形成する、やや閉鎖的な空間である。アメリカの多くの大学は平面的に実に大きな空間を有する点が最も特徴的だろう。2022/04/10