内容説明
沖縄回復への彼の強い志を原動力として、沖縄であるにも拘らずでなく、沖縄であるがゆえに生みだされた著作。女性史の先駆。女性史によって拓かれる新たな沖縄像。
目次
沖縄女性史(古琉球に於ける女子の位地;尾類の歴史)
女性史関連論集(伊波普猷と家族;古琉球の女性と男性;近代沖縄の女性と男性)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二人娘の父
7
主に大正・昭和初期時代に執筆や講演をした内容が「女性史」という括りで集められた著作。体系的な記述ではないので、気楽に読めた。琉球・沖縄の近現代を代表する著者の書いたものを読むのは初めてで、この時代の沖縄出身のインテリゲンチャが何を考えていたのかに触れることができ、たいへん勉強になった。基本的には沖縄の大和への同化を進めるという視点が、今日的には非常に複雑な思いになる。またノロなどの存在が琉球時代からどういったものだったのかなど、興味深い論点は多いが、しっかりと伊波普猷の人物評価も考えるべき宿題と感じた2021/06/25
ymazda1
0
この本に収められた文章は1920年前後に書かれたもののようだけど、この頃にはすでに多くの過去が失われてしまっていたようにも受け取れ、それが、ちょっとショックだった。。。 手のひらの刺青の図を見て、魏志倭人伝の倭人の刺青はどんなんだったのか、やたら気になったのを覚えてる。