浦安がモデルとされている漁師町「浦粕」にて、“私”を通して出会った、独特で常識外れな地元の住人たちの人間模様を描いた、山本文学の到達点であり、日本近代文学の金字 ...

... あおものがたり青べか物語・さぶ新潮現代文学 II >昭和五十四年八月十日昭和五十四年八月十五発行定価一二〇〇円やまもとしゅうごろう著者山本周五発行者佐藤亮会社発行所新潮社〒66 東京都新宿区矢来町七一業務部・(〇三)二六六一五一一編集部・(〇三二 ...

うらぶれた漁師町の住人たちに翻弄されながら、ぎりぎりの日々を暮らす売れない小説家の私――。周五郎の極点、傑作自伝的小説!

... 青べか物語』だこ O 洲之内は文章をこうしめくくっている。『青べか物語』は、こうした奇填をも引き起す力を持った小説なのだ。雨は全く降り止む気配がない 川の堤防の上をしばらく歩くと、. 画廊という青べかで、このぶっくれ画廊には絶えず肝煎っちまう ...

... 青べか物語』の世界はこのようなものだったのでしょう。なところで、「青べか」とは何でしょうか。これはべか舟という東京湾で見られた船であり、『青べか物語』では「べか舟と「いうのは一人乗りの平底舟で、多くは貝や海苔採りに使われ、......」と紹介 ...

... 青べか物語」『青べか物語』は、山本周五郎が昭和 3 ( 1928 )年 8 月から 1 年あまりを過ごした経験をもとに、当時の浦安の風俗や人間模様を描いた約 30 の短編をまとめた小説。青べかの「べか」はべか船のことで、べか船は一人乗りの海苔採取用の木造船 ...

... 青べか物語文藝春秋 38 巻 1 号 p348 ~ 360 ばちあたり小説新潮 14 巻 10 号 p180 ~ 198 御意見番に候労働文化 11 巻 2 号 p24 ~ 32 青べか物語文藝春秋 38 巻 2 号 p272 ~ 282 青べか物語文藝春秋 38 巻 3 号 p234 ~ 249 御意見番に候労働文化 11 巻 3 ...

... べか物語」に発展を認めながら、原型の方が小説的形式をとっているというのである。同様に先の木村も「蛮人」より「白い人たち」の章の方が効果を上げているとしながら、「蛮人」の方に「小説的操作」が行われているとしていた。両者 ... 青べか物語』の〈私〉

... 青べか物語』と共通する。しかし、決定的な違いが二つの小説にはある。『青べか物語』には「蒸気河岸の先生」であるところの「私」が登場し、外からの視点で小説が書かれているのに対し、『季節のない街』において周五郎は街の中に同化し、内からの視点で ...