内容説明
東アジア世界で政治上の権力に対する精神の支柱であった儒教の始祖、孔子。死後2500年、その評価と受容は紆余曲折をたどり、文化大革命では批林批孔運動の標的になった。だが近年、天安門広場には巨大な孔子像が登場、復活のしるしとして注目を浴びた。貧しく生まれた孔子は、塾をひらき門人を教え、政治に携わる。政争に巻き込まれてのち、50代半ばで弟子たちと長期にわたる苦難に満ちた旅をし、晩年は生まれ故郷へ戻って73歳で没するまで思索の日々を送った…。孔子は後世に何を残したか?『論語』に現れる言葉の真実とは?実際にたどった「孔子と論語」再発見の旅。
目次
第1章 曲阜への旅
第2章 孔子の時代(周という王朝;孔子の生まれ・おいたち;教育者・孔子;政治家・孔子)
第3章 列国周遊の旅・晩年(列国周遊へ;孔子の晩年)
第4章 新しい国家―吹き荒れた文革の嵐(新しい国家;孔子批判―第一波;さまよえる孔子―第二波)
終章 没後の孔子評価と金言・格言・ことわざ(没後の孔子評価;よみがえる孔子;半部の論語;金言・格言・ことわざ、篆文)
著者等紹介
竹内実[タケウチミノル]
1923年、中国山東省に生まれる。1949年京都大学文学部卒業。京大人文科学研究所教授、ついで立命館大学、北京日本学研究センター教授など歴任。京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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