出版社内容情報
「太平洋戦争の敗北より深刻」と司馬遼太郎が嘆いた地価高騰・バブルから一転、空き家・空き地の増大へ。生存と生活の基盤である土地はどうなるのか。近年続々と制改定された、土地基本法と相続など関連する個別法を解説するとともに、外国の土地政策も参照し、都市計画との関係や「現代総有」の考え方から解決策を探る。
内容説明
個人所有から共同利用へ。空き地・空き家問題の解決策とともに考える。
目次
第1章 土地基本法と土地政策(土地商品化とバブル;旧土地基本法―バブルへの対応;新土地基本法―不明土地・空き地・空き家への対応;二つの基本法の考察―近代的土地所有権の限界;土地関連法の整備―空き家法から登記法まで;土地関連法は機能するか)
第2章 日本史の中の土地所有権(土地所有権の変革と「時代の転換」;土地所有権の歴史―古代から江戸時代まで;明治維新と土地所有権の近代化;昭和憲法と戦後の土地所有権)
第3章 外国の土地所有権―都市計画の観点から(都市計画とは;外国の都市計画との比較;日本の参考になる外国の都市計画;相続に関する各国比較;アメリカと日本のランドバンク)
第4章 田園都市論―二一世紀半ばの日本の姿を求めて(都市再生とコンパクトシティ;東日本大震災復興と新都市の建設;国土交通省「国土の長期展望」;ハワードと大平の田園都市;デジタル田園都市;田園都市と「縁」)
第5章 現代総有―土地所有権と利用の新しい形(「商品」から「幸福」へ;資本主義の危機と現代総有の登場;各地で見られる現代総有の展開;体制の変革へ―現代総有の主体)
著者等紹介
五十嵐敬喜[イガラシタカヨシ]
1944年山形県生まれ。法政大学名誉教授、弁護士、元内閣官房参与(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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