内容説明
ヨーロッパ列強が拮抗した第一次世界大戦の帰趨を決めたスペインかぜ。ウイルスのルーツとルートに光をあてたアジアかぜと香港かぜ。1997年の返還香港で150万羽の鶏に死をもたらした新型ウイルス。なぜ、幾たびも強力なインフルエンザが出現し、地球規模で猛威をふるうのか。シーズンによって流行の規模、症状の重さに違いが出るのはなぜなのか。トリとブタとヒトの遺伝子を取り込んで瞬く間に進化を遂げたウイルスによって、それまでに経験したことのない毒性をもつ病気へと変貌するインフルエンザ。第一人者が流行と感染、ウイルス変異の仕組みを遺伝子レベルから解き明かし、インフルエンザに対する個人レベルの予防策と社会的な対抗策を捉え直す。
目次
プロローグ 追跡!スペインインフルエンザ
第1章 インフルエンザの流行史
第2章 殺し屋ウイルスの正体
第3章 ウイルスのライフサイクル―限りない挑戦
第4章 動物のインフルエンザ―種の壁を突破した殺し屋
第5章 巧妙な遺伝子の戦略―変幻自在のウイルス
第6章 知られざるインフルエンザ危害
第7章 インフルエンザの予防と治療
エピローグ 返還香港からニワトリが消えた
著者等紹介
根路銘国昭[ネロメクニアキ]
1939年、沖縄県生まれ。66年に北海道大学大学院を中退、国立予防衛生研究所(現・国立感染症研究所)に入る。77年、スペインインフルエンザウイルスのルーツを解明。ヒトと動物インフルエンザの交雑を遺伝学的に世界で初めて証明したほか、ワクチンの大量生産に成功するなど業績多数。もと・WHOインフルエンザ呼吸器ウイルス協力センター長、元・国立感染症研究所呼吸器系ウイルス研究室室長。専門はウイルス生態学、ワクチン学
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