内容説明
冷戦の終焉と戦後体制の激変は、日本が世界政治の枠組みの中に安住していた姿を白日の下に曝した。日米構造協議でアメリカが示したのは、このような日本の体制への揺さぶりであり、健全野党として日本のペレストロイカを目指している側面さえあった。一方、湾岸戦争は“日米安保・九条体制”の中で弛緩し、危機管理能力を失った姿を露わにした。民主政はいまその不安定性を際立たせている。改革の方向をどこに求めるべきなのか。
目次
第1章 政治と経済構造問題
第2章 「国際貢献」と外交の試練
第3章 政治改革への胎動
第4章 民主政の改革に向けて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
2
92年刊。「「何をなすべきか」についてはそれなりの議論がすでに出ている…「誰がそれを担うか」という問題が正面から問われなければならない」「日本の異質性を最も体系的に分析したウォルフレンが、最大の処方箋として唱えたのが東大法学部の解体であったという事実は、あの大著の結論としてはあまり刺激的ではないであろう」冷戦は「皮肉な言い方をすれば反社会主義を掲げさえすれば自由主義と認定してもらえた」「これまで力で押さえつけられていた民族問題が「民主化」とともに噴出し、バラバラと秩序が解体していく遠心化の傾向である」2015/04/23
しょう
0
★3.52019/11/08