新潮選書<br> 水道の文化 - 西欧と日本

新潮選書
水道の文化 - 西欧と日本

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106002489
  • NDC分類 518.1

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

27
西欧と日本の上下水道整備の歴史を比較分析しながらまとめた一冊。下水道の普及率を優先させ処理施設の能力はなかなか上がらなかった西欧。施設の処理能力は西欧よりも先を行ったが下水道の普及率は低かった日本。どちらが良いではなくて普及率と処理能力の充実にはトレード・オフの関係があると分析しているのは面白い。また、アメリカによる占領の影響も対照的で、残留塩素の下限値まで設定して塩素消毒を重視するようになった日本に対して、ドイツのミュンヘンでは塩素消毒をすぐに不要と判断する(しかも特に問題なかった)。2023/12/11

著者の生き様を学ぶ庵さん

27
学生時代にお世話になりました。筆者は水処理の専門家ではないが、突撃取材の如く現場に飛んで、知識をものにしてしまう。更に、単なる技術比較を行うだけではなく、技術の裏にあるヨーロッパと日本の文化・思想を比較する。これに痺れました。こんな本が書きたいと思った卒論執筆中の頃。2016/11/05

ピオリーヌ

8
鯖田豊之『水道の文化ー西欧と日本ー』読了。『肉食の文化』をはじめとした西欧と日本の比較研究に定評のある著者が、水道から西欧と日本を比較する。中でもコレラ等の伝染病が上水道起因かを論争したコッホとペッテンコーファーのくだりが印象的。己の下水道起因説を立証するため自ら十億をこすコレラ菌を飲むペッテンコーファーの姿は狂気じみていると言わざるを得ない。2021/02/10

印度 洋一郎

3
日本と西ヨーロッパ(イギリス、フランス、ドイツ、オランダ、スイスなど)の都市の水道システムを比較しつつ、その変遷を辿る。「水道に文化があるのか?」と思うかもしれないが、あるのだ。水道を構築する技術の原理自体は普遍的なものかもしれないが、それを現実の社会に運用する時に、その社会の持つ価値観が反映される。日本も西欧も都市が形成されると、水不足とそれに伴う衛生状態の悪化による疫病の脅威に晒されてきた。都市水道の歴史は、これとの戦いの歴史でもあった。川や都市の構造など、環境の違いも又水道の違いに繋がっていく。2019/04/09

takao

2
ふむ2022/12/21

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