新潮選書<br> 源氏物語の世界

新潮選書
源氏物語の世界

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  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784106001116
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C0393

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

97
高校生の時の課題をやっつけるのに助けてもらった本。『源氏物語』の作者である紫式部のことから始まり、源氏物語の世界観、女性像が詳しく解説されていく中で光源氏の性質的なことが浮き彫りにされて納得できたし、とてもわかりやすかった。また、源氏物語だけでなく『竹取物語』や『土佐日記』『蜻蛉日記』『更級日記』『枕草子』『方丈記』『徒然草』についても言及してあり、平安時代の女流文学や王朝エッセー文学というジャンルについてが興味深く読めた。 2014/02/15

ヒロミ

12
中村真一郎先生による1968年初版の源氏物語を中心としたダンディかつ唯美主義的な王朝文学エッセイ。取り上げられた各作品にはあらすじ解説は一切ないので、入門書としては少しハードルが高いかもしれない。フランス文学と比較されている王朝文学が多く、新鮮な印象を持った。恥ずかしながら1960年代の文学の流行などに疎いため、ちょっとしっくりこない点も。自然主義と比較されているところも多い。「平安朝の女流文学」という章が一番解りやすい。2015/04/03

じんちゃん1196

3
源氏物語の評論を読んでいると、しょっちゅうこの著者のお名前が出てきて、一度読んでみたいと思っていたら、すかさずAMAZONに推薦された。読んでみるともう超がつく美文である。評論とはいえ、そこはもう立派な文芸の世界で、耽美的で浪漫にあふれたお手本のような美文が折り重なっている。特に狭衣物語への愛を語るあたりは、読んでいてうっとりしてしまった。そして最後のページを閉じてからまた驚いた。なんとこの本の初版は1968年、45年前で、私が手にしたのは2008年発行の34刷だった。さすがは新潮選書。名作、永遠なり。 2013/06/16

_salla

2
源氏物語だけでなく、その近辺の物語や随筆についても語っていて、源氏物語が生まれた背景がわかる。Aウェイリーの源氏物語についての言及もあり。2024/04/30

bouhito

1
源氏物語の勉強、というよりも、中村真一郎という人に興味があって、この本を手に取りました。源氏物語及びその周辺の世界を、仏文学、特にプルーストとの対照によって、明らかにしていきます。「嫉妬は人間本性の感情であっても、その現れはその時代の社会的通念に支配されるものである」この時代の選書って、筆者の住所が書いてあるんですね…。2014/12/23

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