内容説明
冴えない初老のビジネスマンの、判で押したように繰り返す毎日の生活の中に、突如として割り込んだ一大椿事を描き、そのおちに気付いた時、読者を抱腹絶倒させずにはおかない「破られた習慣」など12編。技巧を凝らしたおちのあるもの、さりげない筆致でしみじみとした読後感を抱かせるものと、さまざまなタイプをイギリスの伝統的な短編小説の手法で語る、著者の唯一の短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
14
この作家のニヤリ感、中毒になった時代があります。久々に本棚から取り出し、「ある愛の歴史」をまた何度も読み返しました。女性のロマンスもいいけど、男子側の目線の「理想の愛」もなかなかいいもんです。ボロボロになってしまったので残念だけどリサイクル。また図書館で会おうぞ。2016/02/03
franz
5
父に借りて再読。 短編集だがアーチャーの良いところはきちんと発揮されている。昔読んだときから大好きだった『パーフェクトジェントルマン』を始め、良質な短編ばかり。最後に収められている『ある愛の歴史』も素晴らしい。2024/05/04
shizuka_電気うさぎ
4
最後のエピソードで涙腺やられました…2018/01/22
ひろ@ネコとお茶愛
4
完全に表紙のデザイン買いでしたが、かなり個人的好きのツボを衝かれ、突かれ、クリケットの話には疲れた。最後の短編「ある愛の歴史」はそれだけ何度も繰り返し読みたいと思える逸品でありました。2015/06/15
aya
4
食わず嫌いしていたジェフリーアーチャーですが、うん、読んで良かった。センチュリーやクーデターは正直オチを楽しむくらいしか出来なかったが、優れた手腕のあることは伝わった。中国の彫像、パーフェクト・ジェントルマン、破られた習慣、ヘンリーの挫折、ある愛の歴史が好み。2014/07/27