岩波ジュニア新書
目を閉じて心開いて―ほんとうの幸せって何だろう

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  • サイズ 新書判/ページ数 180p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784005004010
  • NDC分類 K916
  • Cコード C0295

出版社内容情報

4歳で病気により1日にして光を失った著者が,みずからの経験をもとに,すべての人間が生きる価値があること,未来を信じて希望と勇気をもって生きることの大切さを,悩み多い若者に語りかける感動の生き方論.

内容説明

幼くして“sceneless”となった著者は、障害ゆえに社会から拒絶される経験を重ねながらも、努力と周囲の援助・励ましで大学入学を果たし、社会人としての天職も得た。みずからの経験をもとに、すべての人間が人生を切り開く「幸福力」をもっていること、そして希望と勇気をもって生きることの大切さを、悩み多い若者に語りかける感動のメッセージ。

目次

1 絶望からの脱出―光をみつける
2 居場所を探して―未来に踏み出す拠点
3 会話の奨め―言葉が心を生かす
4 役立たないものの奥義―読書が新しい道を拓く
5 リーダーについて―誰もがどこかでリーダーだ
6 仕事人の心得―物づくりのコンセプトが大切
7 絶対に勝てないもの―尊敬すると心が満たされる
8 心に平安を得る方法―「ありがとう」のプレゼント
9 さわる楽しさ―生きている実感を味わおう
10 想像力の不思議―心を豊かにする妙薬

著者等紹介

三宮麻由子[サンノミヤマユコ]
1966年、東京に生まれる。四歳で病気のため光を失う。上智大学フランス文学科卒業、同大学院博士前期課程修了。外資系通信社勤務。エッセイスト。『鳥が教えてくれた空』で第二回NHK学園「自分史文学賞」大賞、『そっと耳を澄ませば』で第四九回日本エッセイストクラブ賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

愛奈 穂佳(あいだ ほのか)

6
【ココロの琴線に触れたコトバ】仕事に従事するときには、「惜しい」と言われないものを作るように心かげてみよう。組織に入るかどうかは別として、まずは一人ひとりが社会にきちんと腰を据えることだと思う。そして、自身が生み出すものの先にいる人の中で、一番困っている人が「ありがとう」と言えるものを作り出せるよう、ともに努力してみよう。2014/12/30

タマ

5
絶望は破滅しかもたらさないけど、希望はもっと大きな希望をもたらすという言葉に納得。2016/09/21

ブルーツ・リー

4
論旨や結論が、章ごとに変わってしまっていて、読みづらい、と思った。作者はエッセイストだそうだから、もしかすると長い文章を書く経験自体が、余り無いのかも知れない。 大学院の博士課程まで行っている人で、文章の結論部分にも、頭の良さがにじみ出ているのは分かるのだが、それらが、有機的に結合していない、というか、本当の意味で文章にまとめ切れていない、ように感じた。 興味のある事は多い人のようだが、もしかすると、ひとつの事を徹底的に突き詰めた事は、案外少ないのではないか。高校生辺りの模範にはなり得るのかも知れないが。2021/08/06

M

3
体の五感を通して、想像力を養いながら、自らの希望をもって生きることの大切さを説いており、五感といっても目に見えるものだけを重視する視覚偏重に陥りがちな現代社会にとって、聴覚や触覚、想像力といった視覚以外の感性の視点から幸福や生の営みの本質が書かれていて、内容には共感でき、採り入れたい考えが多かった。しかし、目が見えるからこそ却って想像力を失いがちとは何とも皮肉なことではないか。また、植物は固有に音を拾っていること、"merci"には感謝と慈悲があること、想像力の逸話として俳句の季語の話などは興味深かった。2020/02/15

愛奈 穂佳(あいだ ほのか)

1
【ココロの琴線に触れたコトバ】でも、松の幹に耳を当てて見えない沢の存在に触れたように、たとえ両手の中に収まらないもので音を通じてなら触れることができるのではないだろうか。それは鼓膜によって景色に触れることである。そして色彩や景色の細部こそ分からなくて、この音を通じた実感は数万の言葉を駆使した説明にも勝ると思う。音は大いなる世界に触れる手段なのである。2015/10/12

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