出版社内容情報
歴史の改訂に隠された権力意志とイデオロギー性とを明るみに出す.消し去られるものの側から,歴史の方法を問い,同時代の無意識を捉える.
内容説明
忘却の政治と想起の倫理―排除された者、抹消される者のための歴史とは何か。私たちの「いま」を解剖する―反時代的考察のために。
目次
歴史が書きかえられる時
国家が殺されて歴史言説が誕生する―アンティゴネーがもたらすエシックス
肉の記憶術、あるいは代行の政治学について―ボルヘスとクラストル
「接触領域」からの歴史
憑依する大逆―「大逆事件」研究の現場から
時代の縁で―沖縄戦の記憶から
難民の戦後史―集団就職・出稼ぎと列島の縁
著者等紹介
上村忠男[ウエムラタダオ]
1941年生まれ。専攻、学問論・思想史。東京外国語大学大学院地域文化研究科教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。