出版社内容情報
スターリン以後の複雑で流動的な東欧の動向を,その深層部にわたって究明する.20回党大会,中ソ抗争,フルシチョフ指導下の自由化,プラハの春とその挫折の分析を通して,東欧の社会主義の未来を展望する.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
6
「1950年代にこころみられた東ヨーロッパにおけるソ連ーロシア文化への同化の政策は竜頭蛇尾におわった。ソ連の武力によって《正常化》されたチェコスロヴァキア、政治エリートが正統主義イデオロギーと無条件親ソ主義をかかげる東ドイツのような国々においてさえも、西欧からの影響と伝統的な価値の認識はロシアに対して背をそむけるひとつの生活様式をうみだしている…ブダペスト、ワルシャワなどは、過去においてそうであったように自分たちはモスクワ、レニングラードよりはパリ、ローマ、ミュンヘンにずっと近いと感じているのである。」2022/04/15