NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影

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NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140812822
  • NDC分類 415.7
  • Cコード C0041

出版社内容情報

2007年1月、“宇宙の形を知る手がかり”といわれ、幾多の数学者が挑み、挫折し続けた難問「ポアンカレ予想」が解かれた。「数学界の残酷物語」とも「変人数学者たちの大いなる浪費」ともいわれたこの難問への挑戦。その苦難と敗北の歴史を軸に、天才数学者たちの生き方と数学の魔力を描く。

内容説明

ついに「ポアンカレ予想」が解決した!ところが…。世紀の難問に挑み、敗れ去った幾多の数学者と見事に解決したにもかかわらず姿を消した天才グリゴリ・ペレリマン。数学という魔物がもたらす数奇な運命とは―。

目次

第1章 ペレリマン博士を追って
第2章 「ポアンカレ予想」の誕生
第3章 古典数学VSトポロジー
第4章 1950年代―「白鯨」に食われた数学者たち
第5章 1960年代―クラシックを捨てよ、ロックを聴こう
第6章 1980年代―天才サーストンの光と影
第7章 1990年代―開かれた解決への扉

著者等紹介

春日真人[カスガマサヒト]
1968年生まれ、東京大学理学系研究科相関理化学修了、93年NHK入局。長野放送局、番組制作局教養番組部、番組開発を経て、現在、経済・社会情報番組ディレクター。ドキュメントにっぽん「いのち再び 生命科学者・柳澤桂子」、NHKスペシャル「親を知りたい」「中絶胎児利用の衝撃」「論文捏造 夢の医療はなぜ潰えたのか」など、先端医療や生命倫理をおもなフィールドとしてドキュメンタリー番組を制作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

SOHSA

29
《図書館本》数学が難解でかつ際限なく魅力あるものであることがポアンカレ予想に取り組んできた数学者の姿を通して垣間見えた。数学はやはり人類が生み出した最高の叡知だろう。数字という記号と計算則というルールの下に世界の記述を試み、得られた計算式を様々に変形させていくことでまだ見ぬ世界の姿を予想し、更にその積み重ねで世界のすべてを記述しようと挑戦する。とは言え、全くの文系人間である自分には到底数学語とその描こうとする世界を理解することはできないが、そこに人生をかけ孤独に情熱的に向き合う数学者の姿と(→)2016/12/06

akira

24
Kindleにて。 非常におもしろかった。宇宙の形を数学でアプローチする。それは「宇宙は丸い」などではなく、「・・・だから、宇宙は丸いと言えるはずだ」という理論のアプローチ。今だから少し理解できるこの思考。今年一番のエキサイティングな読書体験だった。 少しずつではあるが、自分の頭で1つずつ思考を積み重ねるようになって数年。この世界には未知のことがたくさんあって、そのひとつひとつが人間であることを、そして思考できることの喜びを感じさせる。 「数学の本質とは、世界をどういう視点で見るかということに尽きます」2016/08/25

Motomi Kojima

16
Sシンさんのフェルマーの最終定理に続く大学時代の自分に読ませたい本。数学だけは天賦の才があると思って数学科に入った自分。挫折したのは現代数学。この本の題名になった100年の難題と言われたポアンカレ予想のポアンカレが作った位相幾何学、トポロジーの授業。数だけが、三次元が数学だと思っていた自分には異次元、ドーナッツの輪は何だよでした。この本を読んで今更ですが知的好奇心を刺激されました。昔の自分に読ませたい。ただ、数学者にはなれない。自分の行動原則に厳しくはできないから。100万ドルは断れない。凄すぎるよ。2015/05/05

まろにしも

13
オーディオブックにて。ポカンカレ予想を説いたグレゴリー・ペレルマン。フィールズ賞と100万ドルの賞金を共に辞退。ポアンカレ予想以上にペレルマンという人間が興味深い。数学への貢献に対する純粋さ、ストイックさを推し量るだけで彼のことを分かった気になるつもりは毛頭無い。天才に対する憧れと、自分が凡人であることに対する安堵。日常生活の中でこのような感慨に浸れたのは新鮮でした(平凡な小市民である自分が何とも愛おしい・・・)。2018/11/07

Mimi Ichinohe

12
すごく面白かった。クレイのミレニアム懸賞問題のひとつポアンカレ予想についてのNHKドキュメンタリーの小説版。ペレリマン博士がその証明に関する論文を発表したのが2002年。その後何年か検証されて、フィールズ賞に選ばれたのが2006年(辞退)。NHKの放送が2007年。NHKがんばったなー。こうゆう番組をいっぱい作って欲しい。ポアンカレ予想とは宇宙の形はこう考えたらわかるんじゃないか?という予想。時間の経過によって整うというリッチフローとか、特異点のところから時間を巻き戻すとかの概念が面白かった。2017/08/16

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