内容説明
西洋の文明社会を脱出して、日本に帰化したラフカディオ・ハーン。彼は小泉八雲と名乗り、生涯日本を愛し続け数々の名作を残した。本書ではそんな彼の人となりを、妻小泉節子を始め、雨森信成、ホーフマンスタールなど、八雲周辺の人々の回想でしのび、さらに学術文庫「小泉八雲名作選集」の訳者、八雲研究者による秀れた人物論、作品論を収録した。小泉八雲ファンに贈る八雲研究の最新、最高の書。
目次
小泉八雲の今日的意味
第1部 回想(思ひ出の記;人間ラフカディオ・ハーン;小泉八雲先生の追憶;ラフカディオ・ハーン;ハーンと過ごした束の間の日々)
第2部 研究(祭りの踊り―ロティ・ハーン・柳田国男;「雪女」―世紀末“宿命の女”の変容;「茶碗の中」―水鏡の中の顔;ハーン・転生・死女の恋―怪談における〈時間〉について;人生の教師ラフカディオ・ハーン;小泉八雲―神道発見の旅;八雲研究・回顧と展望―昭和54年以降について)