講談社学術文庫<br> 人類とぼけ―ぼけ研究の歩み

講談社学術文庫
人類とぼけ―ぼけ研究の歩み

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  • サイズ 文庫判/ページ数 278p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061588097
  • NDC分類 493.75

内容説明

現在、ぼけにもっとも真剣に対しているのは、ぼけ老人を抱えて日夜苦しんでいる家族であろう。このぼけの問題を解決するには、研究者によるその本態の科学的な解明の努力とともに、より多くの人々がぼけについて正しい理解をもつことが不可欠である。本書は、このような観点のもとに、老年精神医学の碩学が人類のぼけ研究の歩みをふりかえり、その現状と残された課題を明らかにし、将来を展望した、世界で初めてのぼけ研究史である。

目次

序章 ぼけの脅威と人類の悲願
第1部 人間の宿命としてのぼけ
第2部 さまざまなぼけの登場(脳炎としてのぼけ―梅毒性脳炎の猛威と終息;早発性痴呆という「ぼけ疾患」の登場―痴呆概念の新展開;痴呆概念の発展の歩みの小括とわが国における「ぼけ」という言葉)
第3部 ぼけの牙城、アルツハイマー病と血管性痴呆への道(アルツハイマーの大発見;脳血管障害によるぼけの研究;わが国における血管性痴呆;ウイルスとぼけ―とくに遅発性ウイルス感染症の問題)
第4部 わが国におけるぼけ研究の歩み
第5部 ぼけ研究の現段開(アルツハイマー病、老年痴呆および正常老化の相互関係;神経伝達物質、そのほかの生化学的変化について)
第6部 脳および精神機能における「正常な老化現象」について
第7部 将来の展望