出版社内容情報
「数って一体何なのだろう?」 多くの数学の名著を著し、数学教育に尽力する著者によるコンパクトな答えがここにある。
一松 信[ヒトツマツシン]
著・文・その他
内容説明
分数の掛け算はひっくり返して掛ける?マイナス掛けるマイナスはプラス?0.99999…=1?数学的帰納法の仮定はなぜ必要?虚数iは虚構?etc…概念理解の思わぬつまづき。
目次
序章 数の発展
第1章 自然数の世界
第2章 整数の世界
第3章 分数の世界
第4章 実数の世界
第5章 多次元数の世界
著者等紹介
一松信[ヒトツマツシン]
1926年東京生まれ。京都大学名誉教授。理学博士。専攻は多変数関数論、数値解析、計算機科学など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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minute
2
1=0.999...が納得できなくてこの本を読みました。難しいこともたくさん出てきますが、興味深く最後まで読み通せました。数の世界に少しだけ踏み込めた気がします。2015/07/14
たいち
2
著者の本は多く読んできました。この本も、本格的な内容を丁寧に解説されています。 調べてみると1926年生まれなので90歳近くなんですね。2015/05/26
Masaru Kamata
0
この本の内容が最後までサラサラと頭に流れ込むのは、著者の一松信(ひとつまつしん)氏のお弟子さんしかいないのではないだろうか、と思えた。前半は自然数、整数、分数、無理数と範囲を広げながら、四則演算の注意点を、算数の先生達に教え聞かすようであり、とても勉強になった。後半は、複素数、四元数、八元数と進んで行くのだが、完全にギブアップ。いつか理解できるようになって戻って来たい。あとがきによると、加減法だけなら線型空間(ベクトル)として何次元でもできるが、四則演算が自由にできる体としては、八元数で終わりだそうです。2018/09/24
takao
0
よくまとめられている。2016/03/03
Steppenwolf
0
一松先生はとても今年89歳にとは思えぬ情熱で数について語られた.途中からは大学の数学の講義かと思うほどである.自然数,整数,有理数,無理数から始まり最後に複素数から四元数,八元数まで本書で扱われている.数年前に亡くなった知人の数学の先生も整数の性質について簡単に面白い内容を語ってくれた.本書でも数学者のいい一面を見せてもらった.最終章の四元数から今日電磁気学で使われるベクトル解析が派生したことは大変興味深い.2015/02/02