つくもがみ貸します

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048737869
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

江戸の片隅、姉弟二人が切り盛りする「出雲屋」。鍋、釜、布団、何でも貸し出す店ですが、中にはちょっと妙な品も混じっているようで……妖怪たちが引き起こす騒動の数々、ほろりと切なく、ふんわり暖かい連作集。

内容説明

お江戸の片隅、お紅と清次の姉弟二人で切り盛りする、小さなお店「出雲屋」。鍋、釜、布団にふんどしまで、何でも貸し出す出雲屋ですが、よそにはないような、ちょっと妙な品も混じっているようで…。彼らは、生まれて百年を経て、つくもがみという妖怪に化した古道具。気位も高く、いたずら好きでおせっかいな妖怪たちは、今日もせっせと、出雲屋を引っ掻き回すのでありました。ほろりと切なく、ふんわり暖かい。畠中ワールド、待望の最新作。

著者等紹介

畠中恵[ハタケナカメグミ]
高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

91
江戸時代が舞台のファンタジーにほっこりしました。小さな古道具屋兼損料屋が舞台。付喪神と人間たちの距離感が何とも言えません。誰かに話しかけられると黙るのに、しばらくするとお店の隅でこそこそ喋り出すのが可愛らしかったです。「人間とは話をするもんか」という俺様感が漂っているのが楽しくて、皮肉が効いていると思いました。何だかんだ言っても同時代の人たちを憎からず思っているようです。自由な付喪神たちの小生意気さすら愛おしい。ほのぼの切なく面白い話でした。続編もあるようなのでそちらも読みたいです。2015/10/29

hirune

70
お紅さんは佐太郎が戻るのを待っているように見えて、実は清次が成長して弟でなくなるのを待っていたとは!ずいぶん気が強いけど、鐘と太鼓で探す姉さん女房だものね♪それにお紅さんなら、「付喪神のおしゃべりが聞けないお店なんて退屈でやっていけない」って言いそうだしね☆2016/12/29

はつばあば

60
マッサージ師さんが「妖が好きなら・・」と貸して下さったのに目が疲れるから読めない・・とは言えず。早くお返しせねばならない本が積まれているのも気になるし・・と読了。このような付喪神さんと人が仲良くなれたらいいですね(#^^#)。でもこの本は人と会話をしないって言うのがミソかも。それでなくっても人は五月蠅いからね(;´∀`)。姉さんと呼ぶ清次の想い人は・・。姉さんと呼ばれるお紅の想い人は・・。時間がたたないと恋は成就しないようです(^^♪。2021/01/17

あつひめ

60
お江戸の広そうで狭い人間関係とか、どこかで何かが繋がっている感じがとっても興味をそそって面白かったです。短編のようで全部で一つのお話…。物には魂が宿る…日本人の好きそうな設定がアタリかもしれない。表紙の絵も付喪神たちの声が響いてきそうなほどだし。蘇芳にケリをつけたかったのは別の思いがあったとわかり、いつの時代も不器用な恋はわんさかあったんだなぁ…と最後の4行で感じました。やっと…しゃばけを読めます。江戸の町のウォーミングアップは出来上がりました。2011/09/02

ひらちゃん

57
生まれて百年生きると物は付喪神となる。出雲屋に集まった付喪神たちは貸し出された先々でいろんな話を聞いてきて今日もペチャクチャとおしゃべりを始める。普通ならちょっと怖ろしげな光景なはずだが、ここ出雲屋では暗黙の了解で可愛らしく感じてしまう。清次とお紅と佐太郎の関係にヤキモキしてる付喪神たちが可笑しくって(笑)。人間と話てるのと変わらないんじゃと思うのだが、本人たちは至って真面目に決まり事を守ってて。昔の人は物を大事にしたからなぁ。家には付喪神になるような物はないよなぁ。会ってみたいなぁ。2016/12/18

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